新天皇の即位とともに「令和」の時代が始まった。 メディア報道は奉祝ムードでいっぱいだが、ここへ至る道は決して平坦ではなかった。上皇陛下が譲位の意向を周囲に語り始めたのは、かなり早い時期だった。その切なる願いの成就までに、長い年月を費やした。安倍晋三首相率いる現政権が、陛下のご意思をせき止めていたからだ。陛下と安倍首相の間には10年越しの「すれ違い」とも言える深くて暗い河があった。 その歴史的スクープがNHKによって放たれたのは、自民党が参院選圧勝に沸いた直後の2016年7月13日のことだった。当時天皇だった上皇陛下が「生前退位の意向」を示しているという衝撃的なニュースが流れた。宮内庁はすぐさま否定したが、翌日新聞各紙の一斉フォローによって既成事実化し、8月8日には陛下ご自身がビデオメッセージを発表する極めて異例の展開になったことは周知の通りだ。 これが、上皇陛下サイドが周到に用意した「作戦
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