山形大が作ったテキスト「なせば成る!」は税込み840円 〈わからないことばが出てきたら辞書で調べる習慣をつけましょう〉〈リポートが一通り書けたら、すぐに提出しないで全体を見直すことが必要です〉。山形大学が、自前のテキスト「なせば成る!」をつくり、今年度から1年生全員必修の「スタートアップセミナー」を開講させた。基本的な内容ばかりだが、そこに至った理由とは――。 ■学習スキルの底上げ図る テキストは、ノートのとり方やリポートの書き方など学習のイロハを教える内容だ。若者の話し言葉をそのまま使ったリポートが目立ち始めたことなどに、大学側が危機感を募らせたことが背景にある。 「やばい」「すごい」とプラス評価なのか、マイナス評価なのか分かりにくい言葉遣いのリポート、改行なしで原稿用紙10枚分続く文章……。テキスト執筆の責任者、立松潔・人文学部教授は5、6年前から学生の作文力の急低下を感じている