五十嵐──こういうアートイベントは祭りの機能を持っているけど、従来のお祭りは完全に地域共同体に根づいていて行われていたので、そこまでアートイベントが地域につながるかどうかわからない。そういう未来があるかもしれないけど、今は明らかにベネッセとかサポートして成立しているけどそこまではなかなか繋がらないですよね。一方で別の未来の選択としてシステムとしてのアートイベントもまた人がいっぱいくるというのはかつての万博みたいに日本各地で地方博を70・80・90年代でも形骸化しても続けていって、それを広告代理店がしきって、はっきりいってクオリティーはどんどん低くなっていて、こういうアートイベントのシステムのコピーは簡単ですけど、そのクオリティーだとか志のコピーは一番大変なところですね。 多くの人が訪れている瀬戸内国際芸術祭。このようなお祭りは今後も継続していくのならその継続性として地域に根づいた芸術になる