先日、安全保障関連法案が衆議院を通過しました。参議院の審議はありますが、議席数から考えると、法案が成立するものと思われます。この安保法案については、法学者の多くが「違憲」であるとの判断をくだし、世論調査では国民の大半が説明不足としています。 では、このような状況でなお政府がこの法案を成立させることの真意、背景は何なのでしょうか。また、法案成立のプロセスとして、強引ともいえる政府の姿勢は本当に国民のためであるのでしょうか。法案はまだ成立していませんが、2つの視点でこの法案成立を考えたいと思います。 まず、この安保法案の内容、政府の真意、そして背景ということを考えます。内容は端的に云うなら、従来から一歩踏み込んだ自衛権の行使(集団的自衛権)を定めるもので、更に具体的に云うならば、日米同盟の関係強化、米軍支援の拡大に他ならにと思います。先日の日米首脳会談では、日米同盟の強化がアジア太平洋地域の平