食品工場における作業は機械化が難しいものが多く、特に千切りキャベツのような柔らかく細かい食材を決められた量だけ取り分ける作業は、自動化が困難とされていた。松尾研が持つAI(人工知能)技術と、ロボコムが持つロボティクス技術を合わせることで、今回の技術が実現した。 機械学習の一手法である強化学習を用い、ロボットアームの制御を機械自身に学習させた。今回の実験ではアームでつかむキャベツの量を50グラムに設定。最初はほとんどキャベツをつかむことができなかったが、2時間かけて200回学習させた結果、目標値である50グラムとの誤差の平均は4.88グラムにとどまったという。 ロボットのハンド部分は、独自に設計して3Dプリンターで作成した。センシングを含めたシステム構成を極力シンプルにすることで、導入費用とメンテナンス工数の削減も実現したとしている。 システム構築には、ロボット競技の世界大会「World R