「赤ちゃんがこの世に誕生するというのは、人智を超えた奇跡のような出来事なんですね。」そう語るのは、2,500人以上の赤ちゃんを取り上げてきた助産師の内田美智子さん。内田さんが講演会でよく語る、ある死産をしたお母さんの話が心に響くと話題になっています。 自分の目の前に子どもがいるという状況を当たり前だと思わないでほしいんです。 自分が子どもを授かったこと、子どもが「ママ、大好き」と言ってまとわりついてくることは、奇跡と奇跡が重なり合ってそこに存在するのだと知ってほしいと思うんですね。 そのことを知らせるために、私は死産をした1人のお母さんの話をするんです。 ——— そのお母さんは、出産予定日の前日に胎動がないというので来院されました。 急いでエコーで調べたら、すでに赤ちゃんの心臓は止まっていました。 胎内で亡くなった赤ちゃんは異物に変わります。 早く出さないとお母さんの体に異常が起こってきま