「女児を性的な対象として描いており、偏見を助長している」 「見た目で判断すること自体が女性蔑視なのではないか」 今、千葉県警が「Vチューバー」とコラボして制作した3分間の動画を巡って議論が起きています。交通安全PRにミニスカートの女の子のキャラクターを使うのはありか? なしか? これまで何度も繰り返されてきた「フェミニズム」と「表現の自由」を訴える人たちの分断。それぞれの主張の本意を探りました。 (千葉放送局 東葛支局記者 杉山加奈)
日本にも、ナプキンを手に入れられない女の子、女性たちがいる。 消費税が8%から10%に増税された2019年10月、生理用品は軽減税率の対象にならなかった。「生理用品を軽減税率の対象に」という声が上がり、今も署名活動が行われている。 生理ナプキンの無償配布や、学校やオフィスでの設置を求める声もあり、実際に海外では国が主導して無償配布を実施する動きが進んでいる。 しかし日本ではまだ、生理用品を十分に手に入れることができない「生理の貧困」の認知が低いままで、対策が追いついていないように思える。 今回は実際に、生理の際ナプキンを手に入れられなかった経験のある2人に話を聞いた。 小4〜中3までナプキンが十分に手に入らなかった(ぐうたらこさんの場合) ブロガーのぐうたらこさんは、小学4年生で初潮を迎えてから、中学を卒業するまでの6年間、ナプキンを十分に手に入れることができなかった。 そこにはぐうたらこ
東大に女子が入学して75年。華麗な経歴の陰に隠された葛藤とは——。文藝春秋digitalの連載をもとに文藝春秋本誌に掲載されたルポルタージュ。/文・秋山千佳(ジャーナリスト) <記事に登場する人> 山口真由さん 赤松良子さん 栗崎由子さん 中野信子さん 豊田真由子さん 三輪記子さん あられさん(仮名) 宮下里美さん(仮名) 北村紗衣さん 藤田優さん女性の価値と成績のよさ「私、ここまで追いつめられていたんだなと思って……」 華やかなサテン地のブラウスをまとった女性の言葉はそこで途切れ、大粒の涙が溢れた。 彼女の名は、山口真由。コメンテーターとしても活躍する山口は、東京大学法学部在学中に司法試験と国家公務員Ⅰ種試験に合格。2006年の卒業時にはオール優の成績で総長賞を受賞した。財務官僚を経て弁護士となり著名な法律事務所に勤務後、ハーバード大学ロースクールに留学、東大大学院博士課程修了という、超
「入江くんの乗ったチャーター機が墜落しました」。1本の電話で、私の人生は大きく変わりました。1994年12月6日、フジテレビの報道記者でカイロ支局長だった夫が、取材中に乗っていた小型飛行機の墜落事故で亡くなったのです。 幼い2人の息子たちの手を引き、赴任先のエジプト・カイロから帰国した私が、悲しみに暮れながらも始めたことは職探しでした。そこからフジテレビの契約社員となり、最終的には管理職となって会社でのキャリアを終えました。フルタイムで働きながら育ててきた2人の息子も社会人になった今、若手ビジネスマンに伝えたいことが3つあります。 夫の死をきっかけに仕事をスタート 私が結婚したのは、女性を12月25日なると値下げされるクリスマスケーキに例えて「25歳過ぎると売れ残り」なんて平気で言われていた時代。結婚後は家庭に入るのが当たり前で、私も24歳で結婚し、26歳で長男を授かったことで仕事をやめて
「愛しのおっぱいへ。 27年間、俺と共にいてくれてありがとう。 誇りに思えなかったり、ずっと隠してきてごめんね。 ありのままの姿、形を受け入れて愛するということを、俺に教えてくれてありがとう」 これは、元プロバスケットボール選手ヒル・ライアンさんが10月10日に乳腺の摘出手術をしたことを公表した際自身のSNSにあげたコメントです。 ヒルさんは、体は女性で自認している性は男性だといいます。 自分の体に感謝を言えるようになるまでには、多くの葛藤と自分ではどうしようもない壁がありました。 (首都圏局/記者 浜平夏子) ヒルさんが自分の心と体に違和感をおぼえ始めたのは、小学生の頃でした。 胸が膨らむなど女性の体つきになる変化がいやでしたが、これを家族や友達にどう伝えればいいのかわからなかったといいます。 自分の体に嫌悪感さえ抱いていました。 ヒルさんは当時の気持ちについて「思春期は一番体つきが変わ
敗戦の混乱時、日本人女性が味わった性暴力の悲劇 現実社会に「表」と「裏」があるように、過去の時代にも「表」と「裏」があります。私たちが生きた同時代についての記述すらそうだから、100年前、500年前ともなればなおさらでしょう。その当時に生きた人が、歴史の教科書を読めば、仰天するかもしれない。「これは一体どこの国の話だ」と。 「一級史料があるから確実だ」などと言っても、その史料が時代の全体を語るわけではありません。最近になって、少しずつ敗戦時の旧満州や北朝鮮での「性接待」の話が語られるようになってきました。 平成25年4月、昼神温泉などで知られる長野県阿智村に全国で初めての「満蒙開拓平和記念館」ができました。戦前からの国策として満州や内蒙古に送り込まれた満蒙開拓団の史実を、風化させることなく後世に伝える拠点として、作られたものです。 開館以来、かつての開拓団の実像を伝える数々の資料を展示する
新藤加菜、という女性が、今回の東京都知事選と同時に行われている北区の都議補選に出馬されておられるそうです。 見た目の印象では、若くて可愛らしい女性ですが、ちょっと露出度が高く刺激的だなあ、という印象があります。ちなみに「ホリエモン新党」公認だそうで、典型的な泡沫候補者です。 ちなみに、白いブラジャーは政府支給の布マスクを2枚合体させて作った「アベノマスクブラ」だそうです。隣にホリエモンの写真が写ってますが、これは、堀江貴文氏の新著「東京改造計画」の内容が、そのままホリエモン新党の公約である、ということらしいです。たとえて言えば、堀江氏が資本論を書いたカール・マルクスに相当し、それを実行に移したソビエト共産党に相当するのがホリエモン新党、みたいな関係ですかね(笑)。 で、これに噛みついたのが前衆議院議員で共産党員の池内沙織氏。 心が痛くてツイートするか悩んだが、傷ついている人が他にもいるだろ
人間である限り、妬みや嫉みといった感情と無縁で生きるのは難しいが、それを人にぶつけないように工夫して生きられるのも人間だろう。ところが、SNSでは普通の人が驚くほど簡単に人を罵り、言葉の石を投げつける。仕事や人生がいまひとつうまくいかないと鬱屈する団塊ジュニアやポスト団塊ジュニアを「しくじり世代」と名付けた俳人で著作家の日野百草氏が、ネットでの誹謗中傷をやめたいのにやめられない40代女性についてリポートする。 * * * 「私だって本当は嫌なんです。でもやめられないんです。あの人のことを考えるだけでもうスマホとにらめっこ、気づいたときにはリプ飛ばしてる、本当につらい」 電話口で話す声はとても可愛らしいのに、その内容は実にエグい。チューミンさん(仮名・ハンドルネームとも関係なし・40代)の電話口の告白は、SNS上でもう5年以上バラまいている誹謗中傷がやめられないという内容だ。つまりチューミン
アラサー女子を困らせる人はこの世にたくさんいます。セクハラ、パワハラ、マウンティング、毒親……。「男は敷居を跨げば七人の敵あり」なんてことわざもありますが、女子の方が敵多くない? そこでこの連載ではアルテイシアさんに、困らせてくる人々に立ち向かう知恵を授けてもらうことにしました! #女子を困らせる人、今回のテーマは「逆ギレする人」。 逆ギレする人の心理とは、その撃退法とは。私の今も忘れられない逆ギレ(被害)体験談を交えて紹介したいと思う。 アルテイシアの逆ギレ(被害)体験談 というわけで、我が人生最悪の逆ギレ体験について書きたいと思う。 約8年前、東日本大震災のチャリティーイベントに参加した時のこと。 イベントの打ち上げの最中に事件は起こった。そこには当時、神戸の市議会議員だった50代の男性が参加していた。実名をさらしたいところだが、ここではOと表記する。 そのおお……じゃなくてOは地元の
【AFP=時事】スーダン暫定政府が、同国で古くから慣習とされてきた女性器切除(FGM)を禁止した。この刑事法改正によって、女性器切除術を行った者には最長3年の禁錮刑と罰金が科されることになる。 【図解】世界各地で女性器切除を受けた女性の割合を示した図 重要な分岐点となった今回の動きは、強権支配を続けてきたオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前大統領が約1年前に軍のクーデターで解任されて以来、行われてきた改革の一環だ。バシル氏の失脚につながった大規模デモでは、女性たちが主導的な役割を果たした。 女性器切除禁止を受け、女性人権活動家のザイナブ・バドレッディン(Zeinab Badreddin)さんは、「スーダンの女性たちにとって非常に重要な一歩であり、長い道のりだったことを示している」と語った。
貧困問題の社会活動家・藤田孝典氏が先日4月26日に書いた記事「岡村隆史『お金を稼がないと苦しい女性が風俗にくることは楽しみ』異常な発言で撤回すべきではないかがいまSNSで激しい論争を呼んでいる。 事の発端は、ナインティナインの岡村隆史氏が深夜ラジオ番組で、「コロナ収束後にお金に困ったかわいい女性が風俗で働きに来るだろうから、そのかわいい子につくのを客として楽しみにしよう」という趣旨の問題発言をしたのがきっかけ。藤田氏は記事で、この岡村発言を徹底糾弾、政治・行政的不作為の結果として存在する風俗従事女性のバックグラウンドを物ともせずに嬉々として利用する客たちの問題性を説くとともに、性を売らないで済む社会の実現を呼びかけている。 NPO法人ほっとプラスで困窮者支援を行なっている藤田氏と私は面識はないが、Facebookで長年繋がっていて、社会活動家としてのラディカルさにおいて注目・期待してきた一
2月16日の朝8時38分頃、地下鉄千代田線で「お客様トラブル」が発生し、「旅客対応を行った影響」で、遅延が出たそうだ。SNSなどの投稿によれば、女性専用車両に乗り込んだ複数の男性に女性が注意したためだという。 女性専用車両は「男性差別」か?女性専用車両は、「男性差別」だという主張をするひとがいる。 心優しき女性がそうで、「女性専用車両は男性差別だから、男性専用車両を作ってあげるべきだと思う」という高校生のレポートをよく読まされる。男性専用車両をつくれば、男性は痴漢の冤罪の恐怖から逃れられるし、私も反対はしない。しかし「痴漢」が原因で、男女の乗車区分が分けられる国というのは、どうもSF的で末期なような気がする。 男性の反対のグループのなかには、女性専用車両は男性差別であると主張し、あえて女性専用車両に乗り込む男性たちがいる。「ここは女性専用車両ですよ」と女性が注意したりすると、その様子を動画
日本人の多くが親近感を抱かない国ロシア。内閣府の意識調査で「ロシアに親しみを感じている」と答えたのはわずか2割程度だ。世界的なモデルやバレリーナ、フィギュアスケーターのイメージが先行し、「ロシアン・ビューティー」と言われるロシア人女性。彼女たちの価値観やライフスタイルを追い、隣国の素顔に迫る。 2回目は、一見ロマンチックに見えるロシア人の恋愛観。その行く先に待ち受けているのは、家庭内暴力(DV)と世界トップの離婚大国という現実だった。 ロシアの首都・モスクワ。10車線の目抜き通りにランジェリーショップがある。ショーウインドーに透け感のある総レースの下着がディスプレイされている。モスクワでは、こうした“セクシーな勝負下着“の店がショッピングモールや街角に数多く存在する。 ファッションデザイナーのペルワコワ・エレーナさん(34)は当然とばかりに説明する。 「男性に注目されるためよ。ロシア人女性
僕はアラサーの男でゲイだ。ゲイではないかもしれない……と思っていた時期もあるけれど、今はゲイと名乗っている。20代前半の時、僕は家庭の事情からお金に困って「売り専」と呼ばれるゲイ向けの風俗店でキャストとして働いていた。その時にすごく、すごく、すっごく思っていたことがある。 「女は得でいいな」 理由は、主に以下のようなものだ。 ・男からチヤホヤされる(自分もイケメンからナンパされたい) ・仕事などで過度な義務を与えられない(楽そう) ・同じ本番アリの風俗だったら、ゲイ風俗よりソープの方が断然稼げる(うらやましい) ・顔に自信がなくても女は化粧でごまかせるけど、男は整形するしかない(実際に僕は整形した) ・最終的には専業主婦という選択肢がある(働かなくていい) だから女は得でいいなと思っていたし、僕は男であることをやめたかった。別に女になりたいというわけではなく、男であることに疲れていたのだ。
「ミソジニー」という言葉をSNSなどで目にする機会が増えた。が、厳密にはどういう意味の言葉なのだろうか。江原由美子氏が『ひれふせ、女たち ミソジニーの論理』(慶應義塾大学出版会)をもとに解説する。 ミソジニーがわからなかった 「ミソジニー」という言葉がある。「女性嫌悪」「女性蔑視」などと訳されたりする。女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視のことだという。男性が女性に対して持つだけでなく、女性が同性に対して持つこともあると言われる。 よくフェミニズムで使われるという解説もあるが、私は、フェミニストであると自認しているにもかかわらず、これまでこの言葉を使ってはこなかった。 なぜ使わなかったかというと、素直に分からなかったからだ。この言葉を使うことで何か明らかにできると感じたことは一度もなかった。その言葉に、何かを明らかにしてくれる分析力を感じるよりもむしろ、来歴も機能もおそらく異なるはずの様々な現
2019年12月、レイプ被害を訴えたジャーナリスト・伊藤詩織さんの一審勝訴のニュースは、多くの女性に前向きに受け止められたはずだ。けれど、伊藤さんが訴えを起こしてメディアに登場した17年、彼女に共感するどころか批判的な反応をする女性も多かったのはなぜなのか。コラムニストの河崎環さんが女性の心理を鋭くえぐる。 元TBS記者の山口敬之氏に対して損害賠償を求めた民事裁判に勝訴し、記者会見するジャーナリストの伊藤詩織さん=2019年12月18日、東京・霞が関の司法記者クラブ(写真=時事通信フォト) 被害者に投げかけられる、同性からの冷めた視線 「どうせ、何か裏があるんでしょ? 売名行為かな」 「ああいう顔立ちの美人は、何か潔癖そう。苦手なタイプ」 「男を欲情させることができる恵まれた容姿、むしろ羨ましいけどね」 「生き方が下手だよね。こじれてないで、うまく使えばよかったのに」 これらは男たちが放っ
東京や大阪など、都市部を中心に導入されている女性専用車両。痴漢被害から守ってくれる存在ですが、いつ、どのような形で始まったのか、知っていますか。 日本における女性専用車両は、1912年(明治45年)1月に東京の中央線において、朝夕に限って導入された「婦人専用電車」が最初とされています。近年の本格的な導入の大きなきっかけになったとされているのが、1980年代の「地下鉄御堂筋事件」です。どのような事件だったのでしょうか。(ライター・平塚陽子) ●痴漢行為を注意した女性が逆恨みで強姦された 1988年11月4日午後9時ごろ、大阪市営地下鉄御堂筋線の本町ー心斎橋間の電車内で、2人組の痴漢行為に対して注意した当時20歳の女性が逆恨みされました。2人組は女性の首などをつかみ、大阪、堺市内を連れまわしました。午後11時50分ごろ、マンション建築現場に連れ込み、ノコギリで脅して強姦しました。大阪地裁堺支部
読者の皆さんと一緒に考えるシリーズ企画「目覚めるニッポン 再成長へ、この一手」。今回のテーマはジェンダーについて。提言してくださったのは上野千鶴子氏。上野氏の歯に衣(きぬ)着せぬ発言は、今年の東京大学入学式の祝辞でも大変な話題となりました。上野氏は、日本の再成長に向けた一手は、「男性稼ぎ主モデルからの脱却」であると主張します。 皆さんのご意見をお寄せください。 上野さんは、日本企業の「女性差別」は依然としてなくなっていないと主張し続けています。現状をどのように見ていますか。 上野千鶴子氏(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク 理事長、以下、上野氏):はっきりしています。女性の雇用という観点で見ると、明らかに「日本型雇用は岩盤規制」です。 なぜ、日本企業の中で女性が活躍できないかというと、日本型雇用は組織的・構造的に女性を排除する効果があるからです。これを「間接差別」と言います。私
コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く