若手の脚本家・演出家として活躍する登米裕一が、気になる俳優やドラマ・映画について日常的な視点から考察する連載企画。第15回は、最終回目前となったNHK大河ドラマ『真田丸』について。(編集部/メイン写真=提供NHK) NHK大河ドラマ『真田丸』が好調なまま終盤を迎えている。本作は普段、大河ドラマを見ない若年層からも人気があるようで、今見ているドラマを尋ねると『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)と『逃げるは恥だが役に立つ』(TBSテレビ)に続いて、『真田丸』と答える声をよく聞く。 なぜ本作は、幅広い層から支持されているのだろうか。一見すると、『真田丸』と他の二作はまったくの別ジャンルに思えるが、広い意味ではどれも非常に優れたラブストーリーだからではないかと考えている。 ラブストーリーは、基本的にカップルが「別れるまで」か「付き合うまで」を描く。そして、面白いドラマであればある