ポイント これまでの長年の研究の結果から「量子速度限界」と呼ばれるミクロなスケールの運動に関する不等式の存在が知られていた。 不確定性原理との関連から、量子力学特有の性質として長い間に渡り、ミクロなスケールでのみ成立すると信じられてきた。 本研究成果では、同等の不等式が我々の普段目にするようなマクロなスケールでの集団現象においても普遍的に存在する不等式であることを明らかにした。 概要 我々の身近な物理現象を記述するニュートン力学に対して、原子や分子などミクロなスケールにおいては量子力学という異なる原理が成立しています。これは、不確定性原理と呼ばれるミクロなスケールにおいて発現する特性が量子力学の形成に関わっています。この量子力学に従うミクロなスケールでの運動において、「量子速度限界」と呼ばれる制限が存在することが知られていました。この量子速度限界は長らく量子力学特有の現象であり、そういった