<世界の今が見える!ニューズウィーク日本版、大人向け難問クイズ> Q.「愛人」は中国語でどういう意味?
<仕事を標準化すること、高度な業務のスキル教育を実現することが条件となる> 解雇規制緩和の議論が始まっています。この議論ですが、本来であれば、バブル崩壊後の変革期に始まっても良かったのです。少なくとも1990年代において、電算化と国際化の中で、対応のできない人材を別の分野に適正化させる一方で、新しい世代の若い労働力に入れ替える必要があったのです。仮にそうなっていたら、これだけの超長期にわたって日本経済が衰退することもなかったと考えられます。 では、解雇規制を緩和して、企業の社内も、また労働市場も完全に実力主義にしていけば、それが全体最適なのか、問題は単純ではありません。日本型雇用の硬直した制度が改革されさえすれば、全体が成長してゆく中で個々人にもトリクルダウンと機会の拡大という恩恵があるのかというと、そう簡単ではないのです。解雇規制の緩和を成功させるのには、どうしても一つの条件が達成されな
<今年前半に出た報告書や科学論文によって、この複雑な慢性疾患の解明が進んだ。かかる確率は以前より下がったが、何年にもわたり複数の身体機能に健康影響を引き起こす可能性もあり、決して油断はできない> 2020年以降、新型コロナウイルスの後遺症は世界中で大きな問題になっている。何百万人もの人々の健康や生活の質(QOL)に影響を与えただけでなく、労働生産性や労働力全体の低下をもたらし、経済に数十億ドルの損失をもたらしてきた。 コロナ後遺症は科学的にもかなり注目されており、これまでに2万4000本以上の論文が発表されている。人類史上、4年間でこれほどまでに集中的に研究が行われた健康状態は他に例を見ない。 SARS-CoV-2ウイルスへの感染によって引き起こされる、長期的な健康への影響の総称が新型コロナウイルス後遺症(long COVID)だ。 息切れなどの長期的な呼吸器症状から、衰弱性疲労やブレイン
<スポーツの知識で勝負しても儲からなかったが、統計学の専門知識を活用して大儲け。大学教員をアーリーリタイアした男性が得た「教訓」> 私は高校時代、数学が得意科目だった。そして、もう1つ小さい頃から大好きだったのがスポーツだ。そんな私がスポーツ賭博に興味を持つのは、ごく自然な流れだった。 けれども大概のギャンブラーがそうであるように、最初はちっとも儲からなかった。自分が見た試合内容に基づいて賭けていたからだ。賭博で結果を出せるようになったのは、自分の数学の才能を生かすようになってからだった。 軌道に乗り始めたのは1999年のこと。20歳だった私は、登場し始めたばかりのオンラインスポーツ賭博のことを知った。調べてみると、賭博業者ごとのオッズ(配当倍率)の差を利用すればうまく儲けられることが分かった。いくつかの業者を使い、対戦する両チームの勝ちに賭けて、どちらが勝っても確実に儲けることが可能だっ
<韓国政府が医師不足対策として大学医学部の定員を増やす方針を表明。定員増は医療業界や市民団体の反発を招き、医師会もストライキを呼びかけた。政府方針に世論の支持は増しているが......> 韓国政府が医師不足対策として大学医学部の定員を増やす方針を発表すると、医学部の定員増加に反発する研修医が集団で退職届を提出して医療現場を離れるストライキを強行、韓国全土で医療の混乱が起きている。 退職届を提出した研修医は9900人余りで、専攻医指導病院に勤務する研修医1万3000人の4人に1人に相当する。なかには99%が退職届を提出した病院もある。 韓国政府は2月6日、大学医学部の定員を現在の3058人から5058人に増やすと発表した。韓国の人口1000人あたりの医師はOECD平均3.7人を下回る2.6人で、保健福祉部は現状のまま推移すると10年後の2035年には1万5000人が不足すると予測した。 20
<2月16日、刑務所で不審な死を遂げた。享年47。驚くほど勇敢なプーチンの最大の政敵だったが、前世代のロシア人リベラル派とは違いもあった> 報道によれば、ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイが2月16日、北極圏にあるロシア北部の刑務所で死亡した。 ナワリヌイは政治的動機によるものとみられる裁判で禁錮19年の実刑判決を受けていた。47歳だった。 ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所当局は短い声明の中で、散歩の後に気分が悪くなり、すぐに意識を失ったと述べた。この時点で死因は明らかにされなかった。 ナワリヌイは1976年、モスクワ郊外の小さな町で生まれた。母親はエコノミスト、父親は赤軍の将校だった。 旧ソ連崩壊直後の93年に高校を卒業。モスクワのロシア民族友好大学で法律を学んだ後、2001年に金融学の修士課程を修了した。 ロシアでは90年代の混乱期を経て、00年代の急激な経済成長で数百万人が中
<日本でもアメリカでも、ネットを介した短いコミュニケーションで関係性を悪化させないための知恵が必要に> 日本の若者がLINEなどのメッセージで「句点(。)」を一切使わないということが、話題になっています。句点無しの短い文章を区切りながら繰り出すことで、リアルタイムのコミュニケーションを取るためのようです。それが完全に定着する中で、句点を使うことが「威圧感、怒りの感情」の表現として受け取られるようにもなっているようです。 若い人たちに指摘されて気付いたのですが、実はこれはアメリカでも全く同じです。短いメッセージをどんどん繰り出してリアルタイムの交信をする場合には、ピリオド(フル・ストップとも言います)を使いません。反対に、あえてピリオドで切るとそこには「納得していない」という拒絶や怒りのニュアンスが感じられるといいます。 英語の場合は、少しバリエーションがあり。二人称の you について、い
<韓国大法院は、対馬の観音寺から盗まれた仏像の観音寺の所有権を認め、瑞山市浮石寺の上告を棄却。仏像は返還が決定した。一方で、日本から返還された高麗時代の螺鈿箱は韓国で検証され、文化財としての価値が再確認された......> 韓国大法院が10月26日、対馬の観音寺から盗まれた仏像の所有権を主張する忠清南道・瑞山市の浮石寺の上告を棄却した。これにより仏像の対馬への返還が確定した。 2012年10月、韓国の窃盗団が観音寺の金剛観音菩薩坐像や海神神社の銅造如来立像などを盗んで韓国に持ち込んだ。銅造如来立像は2015年7月に返還されたが、観音菩薩坐像は、瑞山の浮石寺が所有権を主張して引き渡しを求める訴訟を提起したことから返還が見送られた。 裁判所の判断と論争 一審では、原告である浮石寺と700年前の浮石寺の同一性が争点になった。坐像の遺物から1330年頃、瑞州の浮石寺に奉納されたと読み取れる文が見つ
ハマスによる越境攻撃への報復として、イスラエル南部の境界付近からガザ地区を砲撃するイスラエル兵(11月6日) AP/AFLO <失われたアメリカの情報・判断力への信頼、民主主義国連合の亀裂。居直った中国とロシアがグローバルサウスを取り込み、世界の多極化を狙う> 今回のガザ戦争、その余波はどこまで広がるのだろう? 私見だが、悪しき地政学的展開が起きても、たいていは逆の好ましい力が働いて均衡を取り戻し、世界地図で見れば点のような場所で起きた出来事の余波が遠くまで広がることはない。危機や戦争が起きても、たいていは頭を冷やしたほうが勝つから、その影響は限定される。 だが例外はあり、今回のガザ戦争はそうした不幸な例外の1つかもしれない。 もちろん、第3次大戦の瀬戸際だと言うつもりはない。これが中東全域を巻き込む紛争に拡大するとも思っていない。 その可能性は排除できないものの、今のところ、レバノンのイ
<キム・カーダシアン、ブリトニー・スピアーズ風の輝きを放つ「SKIMS」新コレクションを発表。スワロフスキーとのコラボで、11月7日よりきらめくランジェリーが登場> アメリカのセレブリティ、キム・カーダシアンは最近、自らが立ち上げたランジェリーブランド「SKIMS」の最新コレクションを発表した。モデルを務めた彼女は、まるでポップスターのブリトニー・スピアーズのような雰囲気を醸し出していた。 【画像】キム・カーダシアン「まるで全裸」の過激下着を発表...スワロフスキーと初コラボ...「あの大物歌手の真似?」と話題に この最新コレクションは、ジュエリーブランドのスワロフスキーとSKIMSとのコラボレーションラインである。キムはこのコラボレーションについて、「スワロフスキーのアイコニックな魅力とSKIMSの革新的なシルエットを組み合わせ、唯一無二のクリスタライズコレクションを創り出した」と説明し
<キャッシュレス化が進む世界にあって、現金の使用率がいまだに60%近く、それなのにドイツ経済にほとんど問題がない理由> ドイツ中部に位置する歴史豊かな都市、ワイマール。文豪ゲーテが暮らした邸宅に程近い「カフェ・ラバッツァ」は、過去に生き続けることを決めているらしい。この店では、現金による支払いしか受け付けていない。 古くさくて不便な支払い方法にも思えるが、ドイツでは今も現金が愛され続けている。ドイツの中央銀行であるドイツ連邦銀行の最新の調査によると、ドイツ人はモノとサービスの購入の60%近くを現金で行っている。 この状況は世界の潮流に反するように見える。イギリスでは、向こう10年以内に現金による支払いの割合は6%まで減る見通しだ。オランダでは昨年のデータによると、店頭での支払いに占める現金の割合が11%にすぎなかった。 ヨーロッパだけではない。中国では、店頭での支払いのうち現金によるものは
<日本でも「NewJeansおじさん」と否定的に語られるNewJeansの中年男性ファンたち。韓国ではイベントの際の動画が物議を醸している> 「ニュージーンズ(NewJeans)」は15~19歳のメンバーで構成される、いま最も注目を集める女性K-POPアイドルグループ。日本では従来の韓国ガールズグループ以上に中高年の男性からアツい支持を受けているようで、「NewJeansおじさん」という否定的なニュアンスが込められた言葉がSNSで拡散される状況となっている。 ■【動画】「若者にチャンスを譲れ」「メンバーに触ろうとしてる!」と物議を醸したNewJeans のイベントの様子 このファン層の特徴は、韓国国内でも共通しているようだ。8月に開かれたファンイベントでは、ファンたちが現地で撮影した映像がSNSに投稿され始めると、イベント参加者の多くが30代後半以上の男性だという指摘が相次ぐ事態になった。
スターリンクが戦争の勝敗を決する可能性も(スペースX社のロケット「ファルコン9」、2020年)Orlando Sentinel/Getty Images <衛星通信サービス「スターリンク」は世界の命運を左右するポテンシャルを持つ画期的なもの。だけど、それが「特殊な一般人」イーロン・マスクの手に握られていていいの?> すみません、誰か10兆円貸してくれない? 買いたいものがあって、クレジットカードを切ってもいいんだけど、限度額を9兆9999億9950万円ほど超えてしまうんだ。 買いたいのは今話題の「スターリンク」。これは、小さなパラボラアンテナを設置し、ルーターにつなげるだけでインターネットへアクセスできる画期的な衛星通信システムだ。僕が買いたいのはアンテナとルーターのセットではない。それは(今半額セール中で!)3万6500円しかしない。自慢じゃないけど、限度額内の数字だ! そもそも、スター
固体ロケットブースターへの着火信号が出ず、打ち上げられなかったH3ロケット(JAXAのライブ中継動画から) <国産ロケットH3の打ち上げは「中止」か「失敗」か。共同通信記者が炎上しているが、同じことをアメリカや中国がやれば、どう表現するのか> 国産ロケット「H3」の打ち上げが、......と書き始めたところで、どのような言葉を続けるべきなのか、分からずにいる。というのも「中止」か「失敗」か、どちらの言葉で形容すべき事態なのか判然としないからだ。そう思って2月18日付の朝刊各紙の見出しを比べると、次のようになっていた。 <朝日新聞> 新型「H3」打ち上げ中止 <毎日新聞> H3発射直前で中止 <読売新聞> H3打ち上げ直前中止 <日経新聞> H3打ち上げ「中止」 <産経新聞> H3打ち上げ中止 <東京新聞> H3ロケット発射できず なるほど、世論の趨勢はすでに「中止」ということで片が付き始め
'I Couldn't Unsee It': Expectant Parents Told Baby Looks Like Donald Trump <驚きのそっくり具合にネットは大盛り上がり。民主党支持者だという夫妻だが、どんな顔でも子どもへの愛情は変わらないという> 子どもの誕生を待つアメリカの夫婦が、SNSに投稿した胎児のエコー写真が大きな話題となっている。写真に写っている胎児の横顔が、前米大統領のドナルド・トランプにそっくりだったからだ。 ■【写真】「こいつは最高の妊娠だ」トランプにそっくりな赤ちゃんのエコー写真 トランプは以前、一部の支持者から「イエスの再来」と称されたことがある。だがロサンゼルス在住の声優ジャック・バカが共有した、妊娠11週の妻が身ごもる胎児の写真を見ると、今度は「トランプの再来」が生まれようとしているようだ。 本誌の取材に答えたバカによれば、夫妻は第一子が生ま
<順調に給料が上昇する諸外国と比べて、日本の賃金低迷はいよいよ顕著に。企業への賃上げ要求では解決不可能な根深い原因とその処方箋> 日本人の賃金が全くといってよいほど上昇していない。賃金の低下は今に始まったことではないが、豊かだった時代の惰性もあり、これまでは見て見ぬふりができた。だが諸外国との賃金格差がいよいよ顕著となり、隣国の韓国にも抜かれたことで、多くの国民が賃金の安さについて認識するようになっている。 OECD(経済協力開発機構)によると、2020年における日本の平均賃金(年収ベース:購買力平価のドル換算)は3万8515ドルと、アメリカ(6万9392ドル)の約半分、ドイツ(5万3745ドル)の7割程度。00年との比較では、各国の賃金が1.2倍から1.4倍になっているにもかかわらず、日本はほぼ横ばいの状態であり、15年には隣国の韓国にも抜かされた<参考グラフ:各国の平均賃金(年収)の推
市販の抗ヒスタミン薬の服用でコロナ後遺症「ロングコビット」の症状が改善した症例が報告された Shidlovski-iStock <新型コロナの初期症状から回復した後も倦怠感などの後遺症に苦しむ人々は多いが、市販の抗ヒスタミン薬で症状が改善した症例が発表された......> 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状から回復した後も、頭に靄がかかったような状態に陥って思考力や集中力が低下するブレインフォグや関節痛、倦怠感、運動耐容能低下などが数カ月にわたって続く症状を「ロングコビット」または「PASC(新型コロナウイルス感染急性期後の後遺症)」という。現時点で標準治療はなく、ロングコビットに苦しむ人々は2021年8月時点で約5400万人と推定されている。 ブレインフォグや倦怠感、胸痛などがほぼ解消された 米カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)の研究チームは、2022年2月7日
トヨタ自動車の豊田章男社長はレースに参加した岡山県内のサーキットで、「敵は炭素であり、内燃機関ではない」と語った。11月13日、岡山県美作市で撮影(2021年 ロイター/Tim Kelly) 各国首脳が英グラスゴーで気候変動対策を議論した先週末、トヨタ自動車の豊田章男社長は岡山県内のサーキットで自動車レースに参戦していた。電気自動車(EV)が脱炭素を実現する車として唯一の選択肢ではない、既存の内燃機関を使った自動車なら業界に携わる数百万人の雇用を維持できると訴えるのが狙いだった。 さまざまな選択肢 豊田社長がハンドルを握ったのは、鮮やかにカラーリングされた「カローラ スポーツ」。小型車「GRヤリス」のエンジンを改造し、ガソリンの代わりに水素を燃料に使った水素エンジン車だ。実用化できれば、脱炭素化時代でも内燃機関を活かし続けることができる。 「敵は炭素であり、内燃機関ではない。1つの技術にこ
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