魔法なし、SFなし、ハーレム展開も無敵の主人公もなし! 埼玉県川越市を舞台に、文学好きな男子中学生と陸上部の女子中学生の等身大な恋愛を描くオリジナルTVアニメ『月がきれい』(TOKYO MXほか)。 美しい作画と丁寧な演出、そして全編に仕込まれた「中学生あるある」が視聴者のハートをくすぐり、地味ながらも今クールの隠れた注目作になりつつある。 仕掛け人はフライングドッグの南健プロデューサー。なぜこのような作品を世に送り出したのか? 『天体戦士サンレッド』、『蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐』シリーズでタッグを組んできた岸誠二監督らとともに、どのようにこの作品を作り上げていったのか? じっくり伺ってまいりました。 ■『月がきれい』はアニメの前提知識がいらないアニメ ―― 『月がきれい』を夜中に一人で見ていると、「ああああ」と変な声を出しつつ、電灯の紐にパンチしたくなる衝動に駆られています