撮影:写真映像部・東川哲也 独自の身体表現を追求し、世界的な評価を得てきた田中さん。唯一無二のパフォーマンスにはどこか「死」を感じさせるものも多い。 「父親が警察官だったものですから、子どものころから父にとにかく死体を見せられたんです。自殺した死体とか水害で流されてきた死体とか。なんでそんなことをするんだろう、と思っていたけれど、それはたぶん、僕のなかに何かとして残されたんでしょうね。人はたった一回しか生きられないのだという思いや達観のようなものがどこか身についていたのかもしれません」 何人分も生きてやれ 大ヒット中の映画「国宝」の小野川万菊役しかり、芝居で「死」を表現することもある。 「演技で死を経験することは、想像上ではたぶん得をしているとは思いますけれど、決定的に『本当』じゃないですから。だからオッケーって言われたら、はいピタッ!と止めますよ(笑)。ひょっとしたら僕は諦めているのか、

