中小製造業の労働組合でつくる産業別組織「JAM」は20日、来年の春闘での賃上げ目標について、賃金体系を底上げするベースアップ(ベア)を月額1万2千円とする方針案を固めた。今春闘の要求水準より3千円増額し、1999年のJAM結成以来、過去最高の水準になる。 年齢や勤続年数に応じた定期昇給分を含めた賃上げ額は計1万6500円以上をめざす。今春闘では、JAM傘下を含め多くの企業で大幅な賃上げを実現した。しかし、物価が高止まりし、物価変動を考慮した働き手の購買力を示す実質賃金は9月まで18カ月連続でマイナスが続いており、さらなる大幅な賃上げが必要だと判断した。 また、中小企業は円安などで原材料価格が上昇し、コスト負担が増えていることから価格転嫁の実現を訴えていく。(片田貴也)
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