新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、空気中を漂うウイルスを含んだ微粒子エアロゾルでの感染に集中した対策を求める声が感染症などの分野の専門家から上がっている。国がこれまで重きを置いてこなかった感染経路で、専門家らは効果的なマスク着用や換気などの呼び掛けを強めることを提言している。 感染経路を巡っては世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)が昨春、エアロゾル感染と飛沫(ひまつ)感染が主だと挙げ、接触感染は起きにくいとする見解を示した。 だが国立感染症研究所(感染研)は、主な感染経路は飛沫感染と接触感染との見解を今年1月に示し、3月になってエアロゾル感染を追加。新型コロナの「第7波」に対応するため政府の新型コロナ対策分科会(尾身茂会長)は7月14日、換気対策を強調した提言をしている。