徳島県の県立高校などに「1人1台」配備されたタブレット端末の半数を超える数が故障する異例の事態となっている。中国のパソコン会社「ツーウェイ」社製で、2020年度に徳島県教育委員会が1万6500台を調達し、21年4月から使い始めた。修理したり予備機を使ったりして対応しているが追い付かず、現在も7千台以上が不足する。正常な状態に戻るのは9月ごろになるという。一体何が起きているのか。(共同通信=別宮裕智)
徳島県立高校などに配備されたタブレット端末に2023年夏から故障が続出している問題で、県は新年度に向けて代替機の調達を進めている。しかしここへきて、これまでの内蔵電池膨張に加え、新たに駆動時間が極端に短くなるトラブルも相次いでいる。想定を上回るペースで故障機が増え続けており、新学期からの「1人1台」態勢に暗雲が垂れこめる。 県教育委員会は各県立学校に原則として週1回、故障台数の報告を求めている。1月下旬に複数の学校から「バッテリーで動く時間が非常に短い端末があり、『故障』に含めるべきか」という問い合わせがあった。電池の劣化が広く発生している可能性が浮上したため、県教委は同31日、満充電の状態から1時間駆動できない端末も「故障」として報告するよう各校に通知した。
本体内のバッテリーが膨張したタブレット端末(左)。本体も変形してディスプレーが閉じなくなっている。右は異常を起こしていない端末=徳島県教育委員会提供 徳島県の県立高校などに配備されたタブレット端末に故障が大量発生している問題で、端末納入業者の四電工(高松市)が21日付で、一連のトラブルを謝罪するとともに「教育現場の混乱を早期に緩和・収束できるよう、故障機の修理対応などを含め、可能な限り協力させていただく」などとする文書を県や県教育委員会に提出した。 四電工は四国電力のグループ会社で、2020年度末に1万6500台を約8億円で納入した。だが、今年7月ごろから内蔵電池が膨張するなどの故障が相次ぐようになり、11月13日時点で故障端末数は5856台に達した。このうち、内蔵電池の不具合は4967台に上る。同社は電池について独自に調査を進めているほか、代理店を通じてメーカー側にも原因究明を要請してい
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