省エネ家電の購入を促進する「家電エコポイント制度」が3ヵ月間延長されることになった。エアコン、冷蔵庫、薄型テレビを対象とした家電エコポイント制度は、昨年5月にスタートした。当初の期限は今年3月末だったが、国内経済の停滞から、今年12月まで延長されていた。 そして今回、終了期限が来年3月まで“再延長”された。円高や欧米経済の減速により、国内景気の下振れリスクがあるとして、8月30日に、政府の追加経済政策の中に盛り込まれたのだ。 それにもかかわらず、再延長によって恩恵を被るはずの電機メーカー内部の反応は、意外なほどに冷めている。 なぜか。それは、制度開始から1年以上もの月日が流れ、「需要の先食いをすることはあっても、中長期的な経済効果は期待できない」(アナリスト)とする考え方が一般的だからだ。 順にみてみよう。最も“先食い需要”が懸念されるのは薄型テレビである。来年7月24日までに現行の地上ア
