深夜アニメは毎クール40本以上の新作が放送されている。製作委員会方式で制作し、ブルーレイディスク(BD)やDVDを販売するパッケージビジネスが一般的だ。しかし、そのビジネスモデルが「ぶっ壊れている」。そう話すのが、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で編集長を務め、現在はアニメの企画立案などをする「ツインエンジン」の社長の山本幸治さんだ。ツインエンジンがこの3月に発表した「からくりサーカス」「どろろ」などアニメ6タイトルのうち、5タイトルは、製作委員会方式ではない。配信をビジネスの軸にしていくという。変革の時を迎えているアニメ業界について、渦中の山本さんに聞いた。 テレビ局はアニメを本気でやらない 一般的に、深夜アニメはテレビ放送はソフトや原作をPRする意味が大きい。BD、DVDといったパッケージや原作の売り上げなどで制作費を回収している。複数の会社が出資して、資金リスクを分散し、利益が