「護られなかった者たちへ」は瀬々敬久が監督、佐藤健が主演を務めたサスペンス。東日本大震災から10年目の宮城県で起きた連続殺人事件を通して、現代社会の問題が描かれた。表彰式では、撮影中のため来場できなかった瀬々の手紙をプロデューサーの筒井竜平が代読することに。手紙にはコロナ禍における撮影延期などの不安に始まり、「震災を経験された被災地で『生活困窮』をテーマにした映画を撮るというデリケートな面も含み、現地の協力がなければ完成することがなかった。スタッフ・キャストの知恵と勇気、現地の方々の支援を含めて“全員野球”でした」「やっぱり映画は捨てたもんじゃないと痛感しています。映画を作るという行為が根本的に問い直されているような現実の中、新たな勇気を与えられました」とつづられた。