巨大な隕石が落ちたような衝撃―台湾の巨大企業・TSMCの進出は熊本でそう語られ、町の姿を変えた。わずか1年半の突貫工事も終わり、第1工場は開所式を迎える。現地で見えた光と影とは。 「台湾の守り神」の地へ 午前9時に羽田空港を発った熊本行きの機内は満席だった。 飛行機が降下を始め、阿蘇のカルデラと外輪山が迫ると間もなく、長い滑走路が左手に見えてきた。ふと真下に目を向けると、小高い台地の上に要塞のように巨大な建物群が現れた。 「あれが、TSMC第1工場……」 機体が左に大きく旋回して阿蘇くまもと空港に降り立つと、到着口は大勢の人で群れている。出迎えに来た人々の持つ紙の文字には、中国語もちらほらあった。 レンタカーを借りてコンビニに立ち寄ると、上下黒色のジャージに身を包んだ夫婦が中国語を交わしている。スナック菓子やパン、2種類のたばこを手早く購入した。外で声をかけてみる。一瞬驚いた顔をしたが、律
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