かつては外国人観光客で賑わった京都。地元経済にとって重要な存在を欠くいま、京都の住民は必ずしも「帰ってきてほしい」とは思っていないようだ──英「ガーディアン」紙の特派員ジャスティン・マッカリーがコロナ禍の京都が抱える“複雑な想い”を綴る。 かつての喧騒は何処へ 数年前まで、京都でも有数の人気を誇る寺院に続く坂道は、訪れる人たちの忍耐力を試すものだった。観光バスが到着すると、観光客たちは清水寺へと向かう蛇行した細い道に続々と入り込んでいく。 それはコロナ禍以前の風景だ。いまでは、あたりを飛び交っていた異国語の会話の代わりに修学旅行生のおしゃべりが聞こえる。お土産や和菓子を売る店にはほとんど人がいない。彼らは店が繁盛していたあの頃を思い出しているのだろうか。 京都に訪れる外国人観光客たちは、かつては「地元経済にお金をもたらす」という理由で歓迎されていた。だが文化的なタブーを犯したり、場合によっ
関西電力は11月1日、電柱に宅配ロッカーを取り付け、近くに住む住民が荷物を受け取れるようにする「電柱吊宅配ロッカーサービス」の試行を始めた。電柱を宅配ロッカーの設置場所として活用する試みは全国初という。利用状況などを見て事業化を検討する。 京都府精華町内の3カ所のマンションで、敷地内と、敷地に隣接する歩道に設置されている電柱に、専用に開発した宅配ロッカーを設置。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の協力を得て、マンション住人に活用してもらう。 宅配ロッカーは会員登録制で、マンション住人のみ利用可能。荷物が届くとメールが届き、暗証番号か交通系ICカードで解錠する。 ロッカーは、フルタイムシステムが電柱専用に開発した。日本ネットワークサポートが専用の支持具を使って電柱に設置する。 電柱は「どこにでもある」「電源がある」「配達場所として明確にできる」――という3つの特徴が、宅配ロッカーに向いているとい
旅好きの皆さん!「オーバーツーリズム」という言葉をご存じですか? 今、世界の有名観光地の多くがこの問題に直面しています。そもそも、観光地は、お客さんに1人でも多く来てもらえればうれしいはず。でも、もし期待よりもはるかに大勢の観光客が押し寄せてきたらどうなるでしょうか…。増えすぎる観光客でさまざまな弊害が起きる事態。それが「オーバーツーリズム」です。(国際放送局記者 望月麻美) この「オーバーツーリズム」、2年ほど前から世界で使われ始めた造語ですが、今や世界の観光を語るうえで、業界でも学術界でも欠かせない言葉になっています。 観光地に人があふれると、まず、街の混雑、交通渋滞、夜間の騒音、ゴミ問題、トイレ問題、環境破壊…さまざまな問題が起き、地元の人たちの日常生活に大きな影響を与えます。 さらに、こうした問題の発生で、観光地が魅力そのものを失ってしまうこともあります。オーバーツーリズムはこうし
檀家の減少で経営が厳しい寺院が増える中、新たな収入源を確保しようと京都の寺の僧侶たちが会社を設立し、中国地方で電力の小売り事業に参入する方針を固めました。 関係者によりますと、この会社は京都の西本願寺の僧侶が中心となってことし6月に設立したもので、過疎化などで檀家が減り寺の経営が厳しくなる中、電力の小売り事業に参入し新たな収入源を確保する狙いがあります。 中国地方には、広島県や山口県を中心に3000余りの西本願寺派の寺があり、全国的にも多いことから、檀家のネットワークを活用し中国地方5県で、来年4月から家庭向けに電力を販売するということです。 この会社では、太陽光やバイオマス発電などの電力を供給する、福岡県みやま市の電力会社「みやまスマートエネルギー」から電力を調達する予定で、再生可能エネルギーの普及も促したいとしています。 料金は、中国電力より2%ほど安くする方針で、初年度は一般家庭40
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