こんにちは。藤えりかと申します。「アナザーノート」初登場です。ロサンゼルス支局にいた数年前、米メディアがハリウッドを一大産業かつ政治ロビーの装置ととらえて報じているのを目の当たりにして以来、世界の映画・動画産業を経済や政治の観点で取材してきました。 最近、日本で労働問題を取材するにつれ、「この業界は働き方や報酬の面でも日米格差がありすぎる」と問題意識を強めてきました。 映画業界で働く、ましてや画面に映る俳優の仕事と聞くと、きらびやかなイメージを受けますが、特に日本では立場の弱いフリーランスとして、報酬の面でも長時間労働という意味でも、「やりがい搾取」さながらに過酷な労働条件を強いられるケースが目立ちます。ハラスメントも横行。映画業界にあこがれる人たちも多いだけに、深刻な問題です。 日本でハリウッド並みの好待遇……とならない現実 「多様性や新たな才能を求める流れから、海外作品を日本で撮影しよ