東京都は、人工呼吸器や人工心肺装置「ECMO(エクモ)」が必要な患者を新型コロナ重症者と定義している。デルタ株が引き起こした第5波では、重症化率は0・66%で、感染した1000人のうち6、7人ほどが深刻な容体になった。重症化率は感染の波を越えるごとに低下している。 東大の仲田泰祐准教授(経済学)らは、2種類のアプローチでオミクロン株による第6波の重症化率を推計した。1つ目は、ワクチン2回接種者や高齢者が感染者に占める割合などの条件を、楽観、基本、悲観の3シナリオに分け、デルタ株と比較して算出した。基本シナリオの重症化率は0・15%で、第5波の20%(5分の1)程度に低下。楽観、悲観シナリオでは、それぞれ第5波の4%、74%相当に下がった。