「ひもじい思い、つらい思いをしていること、本当に分かってますか」。福島第1原発事故から40日余り。原発事故後、東京電力の清水正孝社長と22日初めて面会した福島県の佐藤雄平知事は、避難生活を送る住民の窮状を訴えた。 清水社長は佐藤知事と向き合うと「大変なご迷惑を掛けた」。終始消え入るような小さな声。何度も頭を下げた。 佐藤知事は県外避難した子どもたちの様子を伝える新聞記事を指さし、目に涙をためながら「散り散りになっている。一刻も早く戻ってきたいんです。この気持ち分かりますか」と声を震わせた。 佐藤知事は、清水社長が11日に福島県庁を訪れて、名刺だけを置いていったことについて「当日電話して名刺だけ置いて帰る。失礼じゃないですか。東電の体質は変わっていない」と怒りをぶちまけた。飯舘村長は「村が崩れる。悔しい」