かつて国交省が財務省に貸し付けた自賠責保険料の運用益の残債約5900億円が未返済となっている問題で、2023年度からは保険料の値上げ(賦課金の徴収)など国民負担が増えました。来年度、財務省はどう返済するのでしょうか。 海保予算より大きなネコババ額 2024年度の予算編成が進められる中で、国土交通省が財務省への「貸付金」の残債約5900億円について、来年度の取り扱いを具体化させようとしています。この財源は税金でなく、自動車ユーザーが支払った保険料運用益。30年前に始まった貸付1兆1200億円の残りです。5年前から返済(繰戻し)が再開されましたが、完済の時期は不透明のままです。 拡大画像 鈴木俊一財務相(中島みなみ撮影)。 ビッグモーター事件で、保険会社の営業ツールとして使われた自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、2002年3月まで法律で、国土交通省が再保険を行っていました。簡単に言うと、