加害者から支払われない「賠償金」 終わらない犯罪被害者の苦しみ 背景に『強制力がない』損害賠償の実態 支援制度に早急な改善を 2023年12月23日 【遺族】「おかしすぎます、日本の制度が。しんどいです。それだけです」 涙で声を詰まらせながら語った一人の女性。息子を死亡させた男の有罪判決が確定してから、10年が経過しました。 【遺族】「泣き寝入りしていることを知っていただきたい。(賠償金は)1円も入っていないし、一言の謝罪もないです」 そう話したのは、8年前に息子を殺害された父親です。 犯罪被害者たちが声を上げ続ける背景にあるのは、理不尽に家族を奪われた上、“償い”のはずの賠償金が支払われない現実です。理不尽な被害補償の実態とは。 ■被害者の終わらない苦しみ “泣き寝入り”の実態 和歌山県紀の川市の森田悦雄さん(75歳)は、8年前に息子の命を奪われました。 お父さんっ子だったという都史(と