春の高山祭は日枝神社(ひえじんじゃ)を舞台に執り行われます。日程は毎年4月14日、15日です。祭の起源は古く、1692年(元禄5年)に記された書簡に 「三年一度三月時分山王祭御座候」 「右私家来野崎弥兵衛、四十ヶ年以前五、六年飛騨高山に罷在候付、口上覚書如此御座候」 とあり、1692年より40年ほど前すでに三年に一度山王祭があったとされていることから、1652年(承応元年)のころにはすでに春の高山祭があったことが分かります。第4代徳川家綱、飛騨に於いては第4代金森頼直の時代です。 祭の見どころの1つは屋台(やたい)と呼ばれる大きな山車で、この屋台の起こりは1718年頃と言われます。山王祭に12台、秋に行われる八幡祭に11台の屋台が曳き揃えられ、その壮大な風景は見る者すべてを圧倒します。長い年月の中で大火による焼失や、廃台によりいくつかの屋台を失いましたが、屋台組と呼ばれる町内の人々の懸命な
