新型コロナウイルスに感染して重症の肺炎になった患者の治療に当たった医師がNHKの取材に応じ、重症化した高齢者の1人は酸素をとりこめなくなり、肺の機能を一時的に代行する装置で対応していることを明らかにしました。そのうえで「肺炎の症状が出ると悪化するのは早い」として、重症化するおそれのある高齢者などへの感染拡大を防ぐ必要性を改めて強調しました。 症状は、鼻水やせき、のどの痛みなどが1週間ほど続いたあと、強いせきや大量のたんが出て息苦しさが強くなり、このうちの2人は人工呼吸器が必要な状態になったということです。 そして70代の男性には人工呼吸器を使い、80代の男性には、血液中に直接酸素を送り込んで肺の機能を一時的に代行する「ECMO」という装置を使った治療を行っているということです。 忽那医師は「肺炎の症状が出てから人工呼吸器が必要になるまで2日から3日程度と進行が早い印象だ」と話しています。