シャープが開発した超高精細の液晶パネル技術『IGZO(イグゾー)』を使った液晶ディスプレー=6月1日、東京・市ヶ谷 協議が難航しているシャープと台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の出資交渉にからみ、シャープが持つ高精細で量産効果が高い中小型の次世代液晶技術の供与を鴻海側が要求していることが10日、分かった。「IGZO(イグゾー)」と呼ばれる同液晶は世界で唯一、シャープが量産化に成功した“虎の子”の技術。シャープ側は技術供与に難色を示しており、交渉の合意が遅れる要因のひとつとなっている。 シャープが今年4月から亀山第2工場(三重県亀山市)で量産を始めた次世代液晶は、シリコンの代わりに特殊な酸化物半導体を使用。既存の液晶に比べ4倍近く高い解像度を持ち、消費電力も抑えることができるとして、米・アップル社などからの引き合いもある。 シャープは、鴻海が中国・成都に建設中の中小型液晶パネル工場での協業をめ