40歳の広島新井貴浩内野手が、ホームスチールで決勝点を奪った。2回2死一、三塁の場面。打者石原への3球目で、一塁走者の安部がスタートを切る。ウエストを選択していたヤクルト・バッテリーにスキが生まれた。捕手中村は中途半端な緩い送球。投手小川はマウンドでかがみ込んだ。新井は情報を瞬時に処理。行くと決めた。ワンバウンド送球を二塁手山田が捕球した直後に、左手でホームベースを払っていた。 「河田コーチの指示通りに動いただけです。こうなったら、こうだよ。というのを事前に言ってくれていた。勇気もあるけど、それが一番大きかった」 仕掛ける2球前。三塁に新井が到達すると、河田コーチは新井に耳打ちした。「詳しくは企業秘密」とはぐらかしたが、あらかじめ出ていた傾向の確認とみられる。カットプレーの種類や、挟殺のルールなどが頭に入り、新井は迷いなくスタートを切れた。河田コーチは本拠地試合では毎朝11時にはスコアラー
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