筆者は9月4日の東洋経済オンラインのコラム『「誰でもPCR」は公費の大半を捨てることになる』で、PCR検査は「感染が疑われる人(=検査を最も必要とする人)が速やかに検査される」ために拡充すべきで、陰性を確認するための検査の拡大は、非効率で公費の無駄遣いであることを述べた。個人にとってそうした検査の結果にどのような意味があるのかも説明した。今回は、PCR検査で儲かる構造が作られてバブルとも呼べる状況が生まれていること、そのことが引き起こしている問題を指摘したい。 5月以降、症状がなくても、接触歴がなくても、医者がやりたいといえばPCR検査が公的保険でカバーされることになった。医療機関が診療の中でPCR検査をするには、大きく2つのパターンがある。 1つは、検体採取だけを医療機関で行い、その検体を民間の検査会社等に運んで実際のPCR検査はそこで行ってもらうやり方(外注検査)である。 もう1つは、