新型コロナウイルスの感染者が国内で確認されてから1年以上。「常識」となっている感染防止対策の中にも無駄や不十分な点があることが、専門家の分析で分かってきた。感染制御学の第一人者である堀賢・順天堂大教授の協力を得て、従来の対策を徹底検証。長続きする「真に有効な感染防止対策」を探った。(荒船清太) ナプキン活用 感染拡大の起点として名指しされている飲食店では、さまざまな対策が試みられているが、専門家の目からすると、感染症対策の解釈にずれがあるという。 新型コロナは飛沫(ひまつ)とそれより小さいエアロゾル(浮遊微粒子)に混じって広がるため、その拡散を防ぐのが肝。マスクの着用は極めて大事で、飲食店であっても、いかに外す機会や会話を減らすかがカギとなる。 「肝心なのは、食べるときは黙ること。黙食を実践しやすくする仕掛けが必要だ」と堀教授はいう。飲食直前までマスク着用を促すため、マスク入れの提供は「食