はじめに 法を犯した者は罰せられます。だから、私たちは安心して暮らせます。仇討ちをしなくても我慢もできるでしょう。しかし、例外があります。その一つが、心神喪失者です。刑法39条には、「心神喪失者の行為は罰しない」とあります。 【図表】「心神喪失」と「心神耗弱」 心神喪失者はなぜ罰を受けないのか。先日「THE PAGE」にも、分かりやすい解説が掲載されました(「容疑者の「刑事責任能力」とは 心神喪失者はなぜ無罪? /早稲田塾講師 坂東太郎のよくわかる時事用語」)。しかし、寄せられたコメントのほとんどは、「理屈は分かるが納得できない!」というものでした。 裁判所のホームページには、責任能力のない心神喪失者に関して、次のような解説があります。「これらは、近代刑法の大原則の一つである「責任なければ刑罰なし」(責任主義)という考え方に基づくもので,多くの国で同様に取り扱われています」。 責任がなけれ
![なぜ心神喪失者を許せないのか /新潟青陵大学 碓井真史(THE PAGE) - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/742acacbdbf45e4b8d742f7f8ab59e5ff9826eec/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnewsatcl-pctr.c.yimg.jp%2Ft%2Famd-img%2Fdefault.jpg%3Fexp%3D10800)