「ジムや図書館に行かず、パーティーはキャンセルを」 そう訴えたのは、スウェーデンのロベーン首相。11月16日、新型コロナウイルスの感染急増を受け、規制強化し、9人以上の集会を禁止すると発表した。 他の欧州各国が都市封鎖(ロックダウン)を行うなか、スウェーデンは行動制限を行わない独自路線を続け、注目されていた。 「政府は経済や人々の精神面への『副作用』が大きいが、感染抑制の根拠に乏しいと見て、ロックダウンをしなかった。国民が自発的に行うことに期待して、ソーシャルディスタンスの確保や在宅勤務などを呼びかけてきた」(現地記者) マスクをめぐる対応も他の国とは違った。「マスク着用はパニックや根拠のない安心感を広める」として、勧めなかったのだ。 「今もマスクを着けずに出歩く人がほとんど」(同前) そんな対策の陣頭指揮をとってきたのが、公衆衛生庁の疫学責任者、アンデシュ・テグネル博士(64)。 テグネ
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