2年に1度開かれる「東京モーターショー」。ことしは、例年になく、世界のメディアが日本のメーカーの動きに注目していました。その理由は、世界的に加速するEVシフト。これまで電気自動車には慎重なスタンスだった日本勢が、どんな戦略を打ち出してくるのかに関心が集まっていたのです。 ところが、開幕直前に、日産の車の不適切な検査や自動車メーカーにアルミ製品などを出荷していた神戸製鋼所の不正が相次いで明らかになりました。また、SUBARUでも車の不適切な検査が行われていたことが発覚。メーカーへの信頼が揺らぐ中、晴れの舞台となるはずの車の祭典は波乱の幕開けとなりました。 (経済部記者 吉武洋輔/山根力/早川俊太郎) 報道公開の初日となった25日。各社が技術を競い合う晴れの舞台は、釈明の場に変わりました。 日産のダニエレ・スキラッチ副社長は、冒頭「この機会を利用して真摯(しんし)に謝罪します。多大なご迷惑とご