中国南方航空は、貿易戦争の激化により米国からの中国本土向け航空機供給が危うい状況に陥ったことを受け、ボーイング787-8の中古機10機の売却を中止した。 中国三大国有航空会社の一社である同社は、長距離路線により適した大型の新しい機材に置き換える計画を立てていた。だが、トランプ米大統領が賦課した関税と中国側の報復措置で計画は頓挫した。 同社は中国政府が米国製品への報復関税などの措置を発表した11日に、「取引に影響を与える出来事」が売却停止の理由だと公表。売却停止を先に伝えた日本経済新聞によれば、南方航空は貿易戦争でボーイング機の調達に支障が出る恐れがあるとして今回の決定に至ったという。 ボーイングは、急速に展開する米中の貿易戦争に巻き込まれた格好だ。状況は流動的で、さらに変化する可能性がある。トランプ米大統領は、中国から輸入されたアップルのスマートフォン「iPhone」などを対象に、関税の一
