近年のアニメを代表する女性声優の1人に鬼頭明里が挙げられる。代表作である『鬼滅の刃』では竈門禰豆子を演じ、多数の作品でクールなキャラクターからツンデレ、子ども役まで幅広く演じ分ける演技力を発揮してきた。 そんな鬼頭は今期の注目作『アオのハコ』に主人公の幼なじみという王道設定でありながら、“サブヒロイン”の立ち位置である蝶野雛役で出演中。ラブコメにおける鬼頭は『トニカクカワイイ』の由崎司や『ブレンド・S』の日向夏帆のようなツンデレキャラの印象が強いが、雛役では今までにない新たな一面を見せている。今回は『アオのハコ』の雛役を軸とした、ラブコメにおける鬼頭の表現力の幅広さについて分析したい。 『アオのハコ』雛役にみる引き出しの豊かさ 鬼頭が演じる雛は、新体操部に所属しており、中等部時代に全国4位の成績を残していることから、部内でも期待されている。主人公の大喜とは中等部時代から同じクラスで、幼馴染
