国際オリンピック委員会(IOC)が16日に突然、東京五輪の暑さ対策として、マラソンと競歩を札幌開催に変更する案の検討に入ったと発表した。五輪開幕まで1年を切ってからIOCが会場変更を提案するのは異例。選手、関係者、チケットを購入している観客の驚きは大きく、大混乱になりつつある。 ◇ “札幌五輪”が提案されたのは、都内より8月の気温が5-6度低いことなどが理由。マラソンは女子が来年8月2日、男子が同9日で、新国立競技場を発着する計画。東京の酷暑が懸念されており、当初予定からスタート時間を前倒しし、男女マラソンは午前6時、競歩の男子50キロは5時半、男女20キロは6時に変更されていた。 しかし、今月6日に中東カタールのドーハで閉幕した陸上の世界選手権では、深夜スタートのマラソンや競歩でも、高温多湿の条件で棄権者が続出。女子マラソンや男子50キロ競歩でゴールできた選手は、約6割にとどまった。IO