世間で流布する「働かないおじさん」という言葉。こうした流行り言葉は、ときに当事者たちに“多大な悪影響”を招くことをご存知だろうか? 50代おじさんたちが立たされている窮地、そして過剰な「働かないおじさん」報道の問題を、健康社会学者の河合薫氏の新刊『50歳の壁 誰にも言えない本音』より一部抜粋してお届けする。(全3回の1回目/#2、#3を読む) 働かないおじさんは「呪いの言葉」 「働かないおじさん」という世間に流布する言葉は、ただの言葉ではありません。人の内面に入り込み、周りに伝染させる威力を持つ、「呪いの言葉」です。 「あれこれ試してみたんですが、ダメですね。っていうか、客観的に見ると、私も何もしていないと思われているんじゃないかって。私がここにいること自体がお荷物なのか? 周りとか関係ないと思えば思うほど、気になってしまうんです」 こう切り出したのは、某大手企業に勤めていた白木さん(仮名
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