全国学力テストは、43年ぶりの復活から3年目を迎えた。しかし、「全員調査」の是非や結果公表のあり方をめぐって議論が絶えず、政権交代となった場合には、どのような形で継続するのかも不透明だ。 ■選挙後は制度変更? 衆院選を優位に戦う民主党は、政権獲得の際には全国学力テストを現在の「全員調査」から、対象を一部の学校に絞る「抽出方式」へと見直す方針とされる。「全員調査は競争をあおる」とする日教組などの意見を反映したものだが、文部科学省は「一人一人が自分の学力を把握し、課題を見いだすには全員調査が必要」としている。今後「全員か抽出か」が焦点の一つとなりそうだ。 文科省は今回の調査で、大阪など過去2回の成績下位から脱する自治体が出てきたことについて、「学力テストを契機に、教師の独力だけでなく学校、教育委員会レベルで学力向上に取り組む流れができてきた」と評価。「全員調査であることが各校の取り組みのモチベ