雑誌『世界』09年3月号に軍事史研究家・評論家の前田哲男氏が「海賊対策にはソフト・パワーを」という評論を書いている。その中で前田氏は、かつて「海賊天国」と言われた東南アジア海域から海賊被害がほぼ一掃され、海賊抑止が可能となった理由を次のように述べている。 〈このめざましい成功の基礎に、情報共有センター設置やODA(政府開発援助)による巡視艇提供、共同訓練・哨戒など、たゆみない「海保外交」、ソフトパワーによる海賊抑止の努力がある。日本は海上保安協力を通じ、海上警察の執行機関として重要な国際貢献を果たしてきた〉(33ページ)。 それに踏まえて前田氏は、現在進められている海賊対策についても触れている。 〈海上保安庁は、国際協力機構(JICA)と共同で、〇八年一〇がら約一ヶ月間、アジア各国の海上法執行機関を日本に招き、海賊・密輸・密航など海上犯罪に対処する「海上犯罪取締研修」を実施、そこに初めて中
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