ドイツの三十一大学でこの秋からマルクスの「資本論」の講座が始まり、マスメディアにも「小さな十月革命」として注目されています。一九六〇、七〇年代以来、長らくマルクス経済学が教えられなかった大学も多く含まれ、金融・経済危機の中で、「ますます多くの学生たちは資本主義の不合理性を分析したマルクスを学びたいと思っている」状況が現れています。 講座を組織しているのは、ドイツ連邦議会(下院)で五十四議席を有する左翼党の学生組織。「マルクス新発見」プロジェクトを昨年立ち上げ、各地で進歩的な教授の援助を受けながら今年十月からの冬学期から自主的な講座を始めました。 講座は、ほぼドイツ全域の有力三十一大学で開催され、「搾取の現状がよくわかった」(フライブルク大学での参加者の感想)など好評。各大学での第一回の講座だけで千八百人以上の学生が出席しました。 ドイツの各マスメディアも大きく取り上げています。週刊紙ツァイ