岩壁の遠景は、イエスさまがひっそりとたたずんでいる姿にも見える 東日本大震災の惨状を憂いたのか。巨大津波に襲われた東北沿岸部から離れた内陸部、青森県と秋田県の県境にある十和田湖で起きた“異変”をめぐり、震災発生から2年が過ぎた現在もなお反響がやまない。震災から5か月後の2011年8月、湖の岩壁に突如、イエス・キリスト像が出現。内外のキリスト教徒をはじめ、多くの観光客が殺到した。過去に人工的に作られたものか、それとも被災地を救おうと自然の岩に現れたのか――地元で話題の現象の謎に迫った。 「謎のキリスト像」が発見されたのは2011年の8月、真夏の十和田湖の岩壁だった。第一発見者は、十和田湖で観光船事業を展開する「グリランド」代表・佐藤貢氏(39)だ。現場は青森県側の御倉半島の西側岸壁。遊覧ボートでしか近づけない場所だが、高さ約2メートル、幅約1メートルほどの小さな亀裂部分で偶然、見つけた。 「