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ブックマーク / 1000ya.isis.ne.jp (10)

  • 松岡正剛の千夜千冊

    先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、

    松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2016/01/12
  • 0718夜 『全国アホバカ分布考』 松本修 − 松岡正剛の千夜千冊

    テレビは見るほうだが、継続的には見ない。好きに見る。ウィークデーは家にいないので、土日祝日に1日中だらだらと老のように見る。だから毎週定期的に見る番組というものはない。チャンネルを適当にザッピングして目をとめる。なかで愉しみになるものもある。「探偵! ナイトスクープ」だ。これは妙に気にいった。何曜日の何時の番組なのかは知らない。 著者はこの「探偵! ナイトスクープ」のプロデューサーである。いまもそうなのかどうかは知らない。なにしろ「関西のアホ」と「関東のバカ」の境界線がどこにあるかを調べた番組が放映されたのは、10年以上前の1991年5月のこと、まだ上岡龍太郎が探偵局長だった。その番組は賞を総ナメにしたほど好評だったようで、著者は日方言学会の講演まで頼まれた。 しかしきっかけは単純で、視聴者からの「私は大阪生まれ、は東京生まれです。2人でケンカをすると、私はアホと言い、はバカと言い

    0718夜 『全国アホバカ分布考』 松本修 − 松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2014/12/22
  • 0250 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    代表的日人 内村鑑三 岩波文庫 1894・1908~1995 Kanzo Uchimura Japan and The Japanese [訳]鈴木範久 1900年すなわち明治33年を挟んで約5年ごとに、明治文化を代表する3冊の英文の書物が日人によって書かれた。いずれも大きなセンセーションをもたらした。こんな時期はその後の日の近現代史に、まったくない。 その3冊とは、内村鑑三の“Japan and The Japanese”、新渡戸稲造の“Bushido“、岡倉天心の”The Book of Tea”である。 内村の著書は日清戦争が始まったばかりの1894年で、内村が長らく極貧に喘いでいた34歳のときに書いた。この時期の内村は憑かれたように英文を書きまくっていて、日の英文自伝の白眉ともいうべき“How I Become a Christian”(余は如何にして基督教徒となりしか)も

    0250 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
  • 0900 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    銀河ステーションは「億万の蛍烏賊(ホタルイカ)の光をいっぺんに化石にして空に沈めた」というぐあい、「幻想第四次の銀河鉄道」の汽車の姿は「夜の軽便鉄道」そっくり、線路のへりには「芝草のなかに月長石ででも刻まれたような紫の竜胆」が咲いている。 車室は黄いろい電燈がぼうっと並んでいて、腰掛は青い天蚕絨(びろうど)が貼ってあり、壁には真鍮の大きな二つのボタンが光っている。車窓の「向こうの河原は月夜」になっているらしい。そこに乗っていたカムパネルラは円板状の「黒曜石でできた地図」をぐるぐるまわしている。天体鉄道図だ。 ジョバンニが「いまぼくたちが居るところ、ここだろう」と指さしたのは白鳥座の停車場。「二〇分、ていしゃー」の合図で降りてみると、改札口は水晶細工の銀杏に囲まれ、幅の広い道が銀河の青光の中に通っている。そこに近づくときらきらとした川が流れ、「銀河の水が燐光あげてちらちらと燃えるように」見え

    0900 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2014/11/25
  • 0378 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    昭和六(一九三一)年九月十八日、関東軍は奉天(現在の瀋陽)郊外の柳条湖の南満州鉄道の鉄路を爆破した。関東軍は、この爆破は張学良の東北軍による破壊工作だと発表すると、ただちに軍事行動に移り、翌日までに奉天・長春・営口を占領した。特務機関長の土肥原賢二大佐が奉天の臨時市長となり、部下だった甘粕正彦はハルビン出兵の口実づくりのため、奉天市内各所に爆弾を投げこんだ。 満州事変の発端である。暗黒の昭和史はもはや後戻りできなくなった。このシナリオを裏で書いたのは関東軍参謀の石原莞爾で、実行者は板垣征四郎だった。 石原莞爾は山形県鶴岡の警察官の子で、陸軍幼年学校で軍人にあこがれて育ち、のちに外交官となった東政図にアジア主義を叩きこまれるとともに熱烈な日蓮主義者となった。田中智学の国柱会に接近するなかで、その日蓮主義は過激になっていく。 田中智学は文久の日橋の生まれで、十歳のときに日蓮宗門に出家して、し

    0378 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2014/11/25
  • 0861 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    枯山水についてぼくがどう考えているかは、一番の核心部分だけは『山水思想』(五月書房)に書いた。水を感じさせるために水を抜いた枯山水は、日人の究極の「引き算の美学と思想」をあらわしていた。そこには「負の山水」こそが真の「胸中山水」であるということが見えている。 しかし、枯山水をいろいろ語るとなると、もっとたくさんの言葉が必要になり、枯山水の歴史を語ろうとすると、もっと精密な検証の目というものが必要になる。ましてこれからの枯山水の在り方を語るには枯山水を中軸においた空間デザインの将来を、どこまででも語る必要がある。 いま、どこのホテルのテラスにも用意されている枯山水ほど、ひどいものはない。ということは、これはどこかで枯山水の思想が歪み、形骸化してしまったのである。それゆえ、こういうときこそは枯山水の格的な思索こそが要求される。 ぼくもそのことをしないわけではなかったけれど、ある日、重森三玲

    0861 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2014/11/06
    てけとーに花とか活けたり、てけとーに小物配置してる時もなんか違ったりしっくりくるときの法則がわかんなかったんだけど「余白」ていわれるとちょっとピンとくるものがある
  • 1388 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    グローバリゼーションが過剰になりすぎたいま、 世界は反転しようとしているのだろうか。 ではどこに、どのように反転がおこるべきなのか。 書はアンソニー・ギデンズの「第三の道」と、 ネグリ=ハートの「マルチチュード」を両眼視して、 そこにプルードン風のアナキズムの再来を嗅ぎとった。 著者は現在34歳の俊英である。 1998年のWTO閣僚会議で、ビル・クリントンは「グローバリゼーションとは政策的な選択のことではない。それは現実なのだ」と述べた。その翌年のシアトルのWTO閣僚会議には、市場原理主義の侵攻に対する「反グローバリズム」の市民デモが押し寄せた。 田中宇(667夜)によれば、グローバリゼーション(globalization)という言葉が欧米の新聞に登場したのは1983年以降のことだという。ジェラード・デランティは、社会学用語としてグローバリゼーションが使われたのは1966年の「アメリカ

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    morutan 2014/03/13
    ギデンズ、ベック読むときに読むかあ
  • 0281 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    七つの資主義 ハムデンターナー&トロンペナールス 日経済新聞社 1997 Charles Hampden-Turner & Alfons Trompenaars The Seven Cultures of Capitalism 1993 [訳]上原一男・若田部昌澄 こういうをどう読むかというのは、どの国の経済のシステムにたって何をしたいのかによって、大きく異なってくる。 このが書かれたのは1993年だが、このころアメリカは日に腹をたてていたか、恨んでいた。ところがこのあと、アメリカは低迷を脱出し、逆に日がひどい低迷を続ける。このはそういう転換点で書かれたものなので、おそらくはいま読むと、当時のアメリカが何をもって“敵”の成功を見破り、何をもって自身の停滞を読み替え、どのように危機を脱出したのか、きっとそういうことも読めてくる。 ちなみにぼくはどう読んだかということは、いまとな

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  • 0564 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    丸山眞男嫌いだった。 最初に『現代政治の思想と行動』(未来社)を高田馬場の古屋で買って読んだ。次に岩波新書の『日の思想』を「これ、読みなさい」と武田泰淳に言われて読み、さらに『日政治思想史研究』(東京大学出版会)を読んだ。 きっと何も摑めていなかったのだろう。どうにもピンとこなかった。なにぶん学生時代のことで、しかも急進的なマルクス主義のに囲まれていた渦中だったし、それをいっぱしに実践しているとも自負していたもんだから、丸山眞男の装飾文様のようなマルクス主義や、とってつけたような左翼リベラリズムにまったく共感をもてなかったのだろう。 そこへもってきて吉隆明が当時書きおろしたナショナリズム論で丸山をこっぴどく批判した。こんなことが手伝って、丸山アレルギーが出た。困ったことだ。ほんとうは丸山のレベルに手も目も届かなかったのだが、そうは謙虚に惟えなかった。つまり役にもたたない読書をして

    0564 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2013/12/07
    大塚久雄との関係はウェーバーを軸に、「であることとすること」 http://bit.ly/1bm9xn3 辺りでの日本語論から本居宣長興味にいったのかなとおもうけど小林秀雄や福田恆存らの文壇思想空間との関係がわからんな
  • 1363 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    物質文明・経済・資主義 15~18世紀 フェルナン・ブローデル みすず書房 1985~1999 Fernawd Braudel Civilisation Matérielle, Économie et Capitalisme, 15-18 Siécle 1979 [訳]村上光彦・山淳一 なんといっても物質生活・経済・資主義の アーリーモダン400年ぶんである。 こんな記念碑的大冊を、とうてい要約することも、 急いで走り案内することも不可能だから、 あえて、なんとなく感想を綴ることにした。 とはいえ相手はアナール派の総帥ブローデルだ。 最大のリスペクトをもって、 せめてその大部と細部の香ばしさは伝えたい。 千夜千冊「連環篇」はここをもって 次なるステージにゆっくりと旋回していくことになる。 ほんの少しだが、やっとこの大々大著を紹介することにした。みすず書房版で「日常性の構造」二冊、「交

    1363 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
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    morutan 2012/04/24
    15~17,8cぐらいの近代資本主義勃興のメカニズムについての説明中心ぽい。。けどこの書評だと「資本家がいっぱい資本注入して」ぐらいしかわからんな。。
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