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ブックマーク / number.bunshun.jp (275)

  • 「僕はまだ簡単なことをやっている」羽生結弦がNHK杯で見せた“伸びしろ”。(松原孝臣)

    笑顔があった。2日間ともに、演技を終えて引き上げてきたあと、穏やかな表情を浮かべていた。 その表情のとおり、羽生結弦は、スケートカナダから確かな前進を示し、NHK杯で優勝を果たした。 11月25日、ショートプログラムは『レッツゴー・クレイジー』。 白から淡い紫の衣装に一新した羽生は、冒頭の4回転ループこそ、挙動が乱れはしたが着氷。4回転サルコウ-3回転トウループのコンビネーションジャンプを成功させると、トリプルアクセルではGOEで満点を得る。 103.89――今シーズンの世界最高得点をマークした。スケートカナダより安定を増したジャンプもさることながら、全体の流れに“冴え”があった。 「ロックスターになった気分で滑った」と言う羽生は、演技を振り返ってこう語った。 「スケートカナダから比べて、成長できた部分が多々あり、自信を持って臨むことができました。日ということもあり、非常にこのプログラム

    「僕はまだ簡単なことをやっている」羽生結弦がNHK杯で見せた“伸びしろ”。(松原孝臣)
    msdy
    msdy 2016/11/28
  • 松本山雅のサッカーは、魂に来る。J1昇格プレーオフの雰囲気やいかに。(戸塚啓)

    いやあ、すごい。 松山雅FCのサッカーは、観る者の魂を揺さぶって離さない。 11月20日に最終節を迎えたJ2リーグで、松山雅FCは3位に終わった。J1への自動昇格となる2位以内には、得失点差で届かなかった。5年ぶり5度目の国内トップステージ復帰を優勝で飾ったコンサドーレ札幌、1年でのJ1復帰を決めた清水エスパルスの歓喜を横目に、松山雅はJ1昇格プレーオフに臨むことになったのである。 松山雅は、着飾ったサッカーをしない。横浜FCをホームに迎えた最終節では、1トップの高崎寛之へ徹底的にボールを集めた。188センチのポストワーカーが最前線で起点となり、チーム全体が推進力を高めていく。 タテへ突き進んで行く意識が徹底され、ビルドアップでのパスワークにこだわらず、ゴール前へのクロスが相手守備陣に圧力をかけるそのサッカーには、モノクロの時代のイングランドサッカーが重なった。日ではもはや聞かれ

    松本山雅のサッカーは、魂に来る。J1昇格プレーオフの雰囲気やいかに。(戸塚啓)
  • 1対1なしでボールを奪うのが最先端!?29歳の監督がブンデスの文化を覆す。(遠藤孝輔)

    ツヴァイカンプフ(1対1)なしにボールを奪う――。 ことさらに「デュエル」の重要性を説く日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督にとっては、寝耳に水のような言葉かもしれない。だが、「それこそが自分が理想とするサッカー」と力説する指導者が、欧州サッカー界の最先端で異彩を放っている。 ドイツの最高峰リーグで上位争いを演じているホッフェンハイムの指揮官、ユリアン・ナーゲルスマンだ。'16年2月11日に弱冠28歳でブンデスリーガ史上最年少監督になった風雲児は、ドイツサッカーの美徳とされるツヴァイカンプフの信奉者ではない。むしろツヴァイカンプフは偶然に左右される側面が強いと考えているのだ。 例えば、激しい対人戦が起きたとする。一連のプレーがフェアかどうかをジャッジするのはレフェリーだ。その審判が選手同士の接触に過剰反応を示すタイプなら、いくら対人戦に強い選手でも、ファウルを取られて持ち味を活かせなく

    1対1なしでボールを奪うのが最先端!?29歳の監督がブンデスの文化を覆す。(遠藤孝輔)
  • ラリーで圧倒し、サーブに屈した激戦。錦織圭が世界1位を追い詰めた200分。(山口奈緒美)

    今年もATPワールドツアーファイナルズは、ロンドンで、7人の欧米人と1人の日人によって争われている。錦織圭以外の7人が全員ヨーロッパ勢だった昨年に比べれば、カナダのミロシュ・ラオニッチが戻って来たことで多少は“多彩”になったが、大差はない。 錦織が異色の存在であることは確かなのだが、すっかりトップの一員に定着したことも事実で、特に今大会では優勝の可能性だって十分あると贔屓目ではなく誰もが思っている。 それでもなお“ミステリアス”であることには変わりないらしい。 大会のプログラムにある選手紹介の錦織に関する記述が、海外の記者たちにちょっとした驚きを与えている。イギリス人記者が書いた文だが、その中の「今年の東京の大会では、練習をするだけで9000人の観客を集めた」というくだりだ。 世界トップの一員に、日人選手がいることの誇らしさ。 グランドスラムで優勝したり、世界ナンバーワンにでもなった選

    ラリーで圧倒し、サーブに屈した激戦。錦織圭が世界1位を追い詰めた200分。(山口奈緒美)
    msdy
    msdy 2016/11/18
  • 観衆20人、報道2組、夜遊び無し。DeNA秋キャンプがストイックだ!(日比野恭三)

    11月も半ばだというのに、セミの鳴き声が聞こえた。 グラウンドには強い日差しが照りつけ、山の稜線から積乱雲がもくもくとわき上がっている。朝に見た天気予報によれば、予想最高気温は28度。すぐに両手の甲と鼻の頭が赤く焼けた。 いまだ夏の風情を保っている奄美大島で秋季キャンプを張っているのはベイスターズだ。2日に始まり、5勤1休のスケジュールを刻んできたキャンプは14日、最終の第3クールに入っていた。 何年かプロ野球の取材をしてきたが、秋のキャンプを訪れるのは初めてだった。開幕を控えて注目選手の動向が気になる春季キャンプに行くことはあっても、秋はシーズンが終わり、プロ野球の露出自体がめっきりなくなる。秋季キャンプがどのようなものなのかは、ずっと知らないままだった。 観衆も報道陣も少なく、選手はリラックスしていた。 初めて降り立った奄美で初めて見る秋季キャンプは、春の沖縄とはだいぶ趣の異なるものだ

    観衆20人、報道2組、夜遊び無し。DeNA秋キャンプがストイックだ!(日比野恭三)
  • グランパスに欠落した「リスペクト」。本田、吉田、玉田らOBが今語ること。 - Jリーグ - Number Web - ナンバー

    8日、東京・羽田空港。 昼過ぎに姿を現した田中マルクス闘莉王は、無念の表情を浮かべていた。 「何も出来ない状況が、悔しい。さみしい。心残りがある。正直、今の名古屋グランパスを仕切っている人たちは、何を考えているんだろうと。どこに向かって走ろうとしているのか。今いるクラブスタッフの多くも、上の人間がどう動こうとしているのかわかっていない。自分は去年限りで退団して、一度ブラジルに帰った。そして、また退団。6日に佐々木(眞一副会長)さんと話した時も言ったよ。『ちょっと、間違った方向に行っていませんか』と」 決して語気を強めた語り口ではなかったのが印象的だった。もはや、怒りを通り越していた。 久米社長「すべてはフロント力の無さ」 3日、名古屋グランパスはクラブ史上初の来季J2降格が決定した。今季から就任した小倉隆史前監督体制は、シーズン途中で頓挫。その後、ドラガン・ストイコビッチ元監督体制でコーチ

    グランパスに欠落した「リスペクト」。本田、吉田、玉田らOBが今語ること。 - Jリーグ - Number Web - ナンバー
  • 最年少15歳で阪神に指名と、その後。辻本賢人、再挑戦の日々に悔いなし。(酒井俊作(日刊スポーツ))

    久しぶりに彼と会ったのは夏の盛りだった。兵庫・芦屋の焼き鳥屋で知人と飲んでいると、不意に姿を見せた。あどけない表情は消え、あごひげを蓄え、ハンチング帽がすごく似合う。貫禄すら漂い、すっかり大人の男に変わっていた。 「あの後、どうしていたんだ? 」 柔らかい関西弁は相変わらずだった。懐かしさもあって、つい聞き込んでしまう。無理はない。彼と長々と話したのは、もう7年前なのだ。日付も克明に覚えている。'09年10月1日。広島カープを取材していた昼すぎ、携帯電話が鳴った。 「お世話になりました。俺、トライアウトを受けます。まだまだ頑張ります」 そうか、ダメだったのか……。辻賢人が阪神にドラフト8巡目で指名されたのは'04年秋だった。無名どころか、中学3年の学年にあたり、ドラフト史上最年少の15歳で指名されると世間は驚き、一躍、脚光を浴びた。在籍5年間の奮闘実らず、タイガースを戦力外になった。前向

    最年少15歳で阪神に指名と、その後。辻本賢人、再挑戦の日々に悔いなし。(酒井俊作(日刊スポーツ))
  • 青木宣親、アストロズ移籍の謎。契約内容にいくつかの疑問が……。(ナガオ勝司)

    今季成績は118試合の出場で打率.283、4塁打、28打点、7盗塁。新天地については「若い選手も多くていいチームだと思う」とコメント。 ワールドシリーズが終わったばかりだというのに、青木宣親外野手がアストロズに移籍したというニュースが飛び込んできて、かなり驚かされた。 「マリナーズが青木をウェーバーにかけたので、アストロズがクレームして獲得した」 事実としてはそれだけなのだが、いくつかの疑問符がつく。まず「青木はフリーエージェント(以下FA)でマリナーズに入団したのだから、契約満了後もFAになるはず。そんな選手をどうして、わざわざアストロズは獲得したのだろうか?」という謎だ。 結論から先に言うと、アストロズがウェーバーで青木を獲得した理由は、すでに米メディアで報道されている通り、青木がまだFA権を持っていないからだ。 ご存知のように、米国などのアマチュア選手がFA権を取得するには、Maj

    青木宣親、アストロズ移籍の謎。契約内容にいくつかの疑問が……。(ナガオ勝司)
  • 「それじゃ三浦大輔はアカンやろ」ハマの番長が語る引き際の美学。(Number編集部)

    2010年3月20日は、三浦大輔にとって長いプロ野球人生でも最悪の日だった。その年の開幕投手に内定していながら、ジャイアンツとのオープン戦で4回8被塁打14失点と炎上。それから6日後、開幕マウンドに三浦の姿はなかった。 「前半戦はファームで。ファームでも打たれて。何をやってもダメだったんですね。あのときに『あ、引退するってこういう感じなのかな』って」 この不振をきっかけに、三浦は年齢に対するアプローチを変えた。 「それまで僕は、歳とともにスタミナが落ちてくるものだと思っていた。だけどファームのトレーニングコーチから、『マラソンは年配の方でも若い人に勝つことができる。だけど100m走で若い人に勝つのは難しい。年齢とともに落ちるのは持久力ではなく、瞬発力なんです』と言われて」 「それからローテーションの合間の持久系と瞬発系のトレーニングの割合を真逆にしたら、その年の後半戦くらいから良くなって

    「それじゃ三浦大輔はアカンやろ」ハマの番長が語る引き際の美学。(Number編集部)
  • ベッテルの“無線暴言”が大問題に。不平より、セナのような魂の叫びを。(尾張正博)

    メキシコGP、降格されたフェルスタッペンと入れ替わりで、久々の表彰台を喜んだベッテル(中)だったが、結局自身もその後に降格して5位に。 “Wooooooooo!!!!!!  Oooooooooo!!!!!!” 1991年、8回目のチャレンジで、ようやく母国のブラジルGPを制したアイルトン・セナ。チェッカーフラッグ直後、国際映像から流れてきたのは、コックピット内で号泣しながら絶叫するセナの無線だった。 残り20周で4速に問題が起き、その後3速が壊れ、最後は5速も使えなくなったセナ。2速から6速にギアを飛ばすのは危険だと考えたセナは、6速だけで何周も走り続け、悲願のブラジルGP優勝を成し遂げた。 レース後、6速だけで走り続けたというセナの話を何人かのドライバーが「そんな訳はない」と信じなかったが、レース終盤のオンボード映像にはセナがまったくシフトチェンジしていない事実が映し出されていた。それを

    ベッテルの“無線暴言”が大問題に。不平より、セナのような魂の叫びを。(尾張正博)
    msdy
    msdy 2016/11/06
  • 一頭だけ筋肉が全く違ったモーリス。天皇賞・秋でマイルと「2階級制覇」。(島田明宏)

    今年の凱旋門賞を取り、現世界最強騎手の呼び声も高いライアン・ムーア。狭いところを抜けていく技術は天下一品だ。 秋の中距離王を決める第154回天皇賞・秋(10月30日、東京芝2000m、3歳以上GI)を1番人気のモーリス(牡5歳、父スクリーンヒーロー、美浦・堀宣行厩舎)が制し、マイルのGI4勝につづく「2階級制覇」をやってのけた。 圧巻の勝ちっぷりだった。 名手ライアン・ムーアを背にしたモーリスは、1000m通過1分0秒8という落ち着いた流れのなか、中団の外目で折り合い、直線へ。馬場の真ん中を力強く伸び、ラスト200m地点で先頭に立ち、2着を1馬身半突き放した。勝ちタイムは1分59秒3。 「陣営が最高の状態に仕上げてくれた。今までにない走りを見せることができました。ペースが早くなかったので、前から離されずにレースを進めました。早めに仕掛けても、誰にも追いつかれない自信がありました」 「アイス

    一頭だけ筋肉が全く違ったモーリス。天皇賞・秋でマイルと「2階級制覇」。(島田明宏)
    msdy
    msdy 2016/10/31
  • 最高のチームメイトを失ったイチロー。フェルナンデスに送った最後の言葉。(笹田幸嗣)

    誰もが自分の目を、耳を、疑った。それはイチローも同じだった。 「(通訳の)アランから連絡があって、なに言っているの? って……。最初はアランの頭がおかしくなったのかと思った」 9月25日、午前9時。試合開始4時間前のことだった。ボート事故によるホゼ・フェルナンデス投手の急死の訃報にイチローだけでなく、マーリンズ関係者の誰もが頭の中を整理できずにいた。深い悲しみに包まれ、試合はキャンセルされた。 わずか11時間前まで、彼はチームメイトとともに、そこにいた。 屈託のない明るい性格で常に笑顔を振りまき、マウンドに上がれば三振の山を築き、スコアボードに「0」を並べる。今季も16勝、253奪三振、チームの絶対的エースだった。自信に満ち溢れたパフォーマンスと喜怒哀楽を素直に表現する立ち振る舞いはまさに“やんちゃ坊主”そのものだったが、24歳の輝かしい未来は突然に消えてなくなった。 イチロー「後ろで守っ

    最高のチームメイトを失ったイチロー。フェルナンデスに送った最後の言葉。(笹田幸嗣)
  • DeNAの“もっと評価されるべき”捕手。新人・戸柱恭孝の密かなる貢献度。(日比野恭三)

    9月29日、横浜一筋25年、“ハマの番長”こと三浦大輔が現役最後のマウンドに上がった。12安打10失点と打ち込まれながらも7回途中を119球、熱投と呼ぶにふさわしい最終登板だった。 「このまま時間が止まってくれればなと……」 引退セレモニーでそうつぶやいた三浦の姿に、選手もファンも涙を隠さず、試合後の横浜スタジアムは感動一色だった。 時は、1年前に遡る――。 2015年9月29日、ベイスターズを覆う空気は残酷なほどに重かった。 その夜、甲子園でのタイガース戦は、3対3の同点で9回裏に突入する。まず先頭、三上朋也の暴投(振り逃げ)で無死一塁。次打者はバント、これを処理した三上の送球を一塁手ロペスが捕りこぼして無死一、三塁。続く代打・関賢太郎の打席ではアウトコースの変化球を捕手の嶺井博希が後ろに逸らした。 1つのアウトを取る前に3つのミスをおかしてサヨナラ負け。チームは最下位に転落し、中畑清

    DeNAの“もっと評価されるべき”捕手。新人・戸柱恭孝の密かなる貢献度。(日比野恭三)
  • 筒香嘉智の成長を支えたある集団。チームの“外”で成長するという発想。(氏原英明)

    新たなところに踏み出した。そんな印象だ。 横浜DeNAベイスターズの主砲・筒香嘉智のレギュラーシーズンが終わった。その数字が凄まじい。打率.322 44塁打 110打点、打撃2部門で頂点に立った。 もっとも筒香人には、「ここがゴールじゃない」と言われてしまうだろう。彼にはもっと壮大な夢があり、ここは未来へ進むための過程の1つに過ぎない。 自身の成長曲線について、人は「目指してきたバッティングができるようになったので、それを続けていけば、簡単には崩れないというのが自分の中にはあります」と話している。取り組んでいる練習に確固たるベースがあることが窺える。 あまり知られていないが、そんな筒香を陰で支えている人たちがいる。プロジェクトチームと言った方がいいかもしれない。 「アリーバ アスリート サポート」 プロスペクト社が手掛ける、プロアスリートのマネジメント事業だ。今のスポーツ界にはアスリ

    筒香嘉智の成長を支えたある集団。チームの“外”で成長するという発想。(氏原英明)
  • 球史に残る偉業が生まれつつある……。“二刀流”大谷翔平の圧倒的な数字。(小関順二)

    投打に常識外れの活躍を見せる大谷翔平。球史において、間違いなく破格の存在、すでにして生きる伝説と化したか。 優勝までマジック1と迫った9月28日の西武戦、日ハムのマウンドに立ったのは大谷翔平だった。 日ハムの勝敗にかかわらず、2位ソフトバンクがロッテに敗れれば優勝が決まるという流れだが、大谷のピッチングからはそういう他人任せの気分が微塵も感じられなかった。 打たれたヒットは5回の森友哉による単打1だけ。5回から8回までの12アウトのうち10アウトが三振によるもの。ストレートはすべて150キロを超え、155キロ未満は1球しかなかったと思う。9回を投げ1安打完封、奪三振15の迫力に、西武プリンスドームで観戦していた私は、途中まで「勝てば優勝」という局面をすっかり忘れていた。 打者としては規定打席にこそ到達していないが打率.322、塁打22、打点67。 投手としては規定投球回に達していな

    球史に残る偉業が生まれつつある……。“二刀流”大谷翔平の圧倒的な数字。(小関順二)
  • 欧州で吹き始めたディープ旋風。マカヒキが凱旋門賞を勝てば……。(島田明宏)

    今年の凱旋門賞は、ロンシャン競馬場よりも地面の固いシャンティー競馬場で行われる。この変更はマカヒキにとっては追い風になるはずだ。 日のダービー馬マカヒキ(牡3歳、父ディープインパクト、栗東・友道康夫厩舎)が、9月11日、凱旋門賞の前哨戦であるニエル賞(仏シャンティー芝2400メートル、3歳GII)を優勝。日馬初の凱旋門賞制覇に向けて弾みをつけた。 直前に有力馬が続々と回避し、ニエル賞は5頭立てという少頭数での争いとなった。 圧倒的1番人気に支持されたマカヒキは、クリストフ・ルメールを背に、縦一列となった緩い流れのなか3番手で折り合った。 直線に入ってもしばらく持ったままだったが、ラスト300メートルあたりでルメールがゴーサインを出すとスパートし、前をきっちり差し切った。勝ちタイムは2分35秒84。2着との着差は首。大勝ではなかったが、完勝だった。 落鉄しての完勝は、力の差を感じさせる。

    欧州で吹き始めたディープ旋風。マカヒキが凱旋門賞を勝てば……。(島田明宏)
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    msdy 2016/09/14
  • 石井琢朗が認める「背番号5」の後継。DeNA倉本寿彦、2年目での3割死守を。(日比野恭三)

    1位の坂勇人に始まり、鈴木誠也、菊池涼介、山田哲人、筒香嘉智……。 セ・リーグの打率ランキングを上からたどると、当然ながら、人気・実力ともに球界を代表する打者たちが並んでいる(9月7日終了時点)。 彼らの名前が放つ輝きに比べれば、8番目に登場する男は少々地味だ。いや、ベイスターズファンでない人にとっては、まだまだ無名と言っていいのかもしれない。 倉寿彦。 DeNAの7番を打つ25歳は、プロ2年目の今季、遊撃手のレギュラーとしてほぼフル出場を果たし、なおかつ打率3割をしぶとくキープしている。ネームバリューの大小にかかわらず、ここまでの活躍は称賛に値する。 最初に脚光を浴びたのは、昨季の開幕の頃だった。横浜高校から創価大学、社会人の日新薬を経てドラフト3位でプロ入りすると、中畑清監督(当時)に買われ、遊撃手としては球団史上44年ぶりとなる新人開幕スタメンを勝ち取った。 だがシーズンが始ま

    石井琢朗が認める「背番号5」の後継。DeNA倉本寿彦、2年目での3割死守を。(日比野恭三)
  • ネットの野球中継で大盛り上がり!DeNAが仕掛けたバーチャルスタジアム。(日比野恭三)

    手軽に球場の臨場感を味わえる「横浜DeNAベイスターズ バーチャルスタジアム powered by DAZN at MARK IS みなとみらい」。 9月6日、時計の針が18時を回った頃、横浜の大型商業施設「MARK IS みなとみらい」の一画に人だかりができていた。 正面に据えられた巨大スクリーンには、CS出場権を争うベイスターズとスワローズの一戦がライブ中継されている。初回、トップバッターの桑原将志選手が盗塁を決めると、画面に熱い視線を注いでいた観衆から自然と拍手が湧き起こった。 この映像、実は“電波”ではなく“通信”、つまりインターネット回線を通じて放映されている。来季からJリーグと放映権契約を結んだことでも話題となったパフォーム社が提供するライブストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」のデモンストレーションなのだ。 「横浜DeNAベイスターズ バーチャルスタジアム powe

    ネットの野球中継で大盛り上がり!DeNAが仕掛けたバーチャルスタジアム。(日比野恭三)
  • 実は3001本目を大切にしていた……。イチロー夫妻、偉業の舞台裏で。(笹田幸嗣)

    偉業の直後、「嬉しかったらそれなりの感情を、悔しかったら悔しい感情を、少しだけ見せられるようになったらいいな……と思っています」とコメントした。 3000安打偉業達成の翌日。イチローが拠地マーリンズ・パークのフィールドにストレッチのために出てくると、チームメイトが笑いながら声をかけた。 「オイ、イチ、見てみろよ」 控え捕手のマシスが、そう言って指を向けた先には日米の報道陣がいた。だが、そこにいた日報道陣はこのときわずかにふたりだけ。前日までは常に70人以上の日報道陣がイチローの一挙手一投足を追いかけていたのとは、あまりにも違いすぎる光景。イチローはマシスに会釈した後、ジョークを交え、そして、ちょっぴり大袈裟に両腕で力こぶをつくって見せた。 ナインの間には笑い声が広がり、イチローも笑っている。たとえ練習であれ、フィールドでイチローが力こぶを見せるようなガッツポーズをしたことがあっただろ

    実は3001本目を大切にしていた……。イチロー夫妻、偉業の舞台裏で。(笹田幸嗣)
  • 勝ち星よりも黒田博樹が誇る数字。日米通算「10000アウト」という勲章。(生島淳)

    ここ数年、年に何度か黒田博樹にロングインタビューしている。 いつもいつも、簡潔に、時に情熱的に野球について語ってくれる。今年も現役を続けると聞いた時は、ぜひとも日シリーズで投げて欲しいと思ったものだ。今年のカープなら、そのチャンスが現実のものとなりそうだ――。 彼が41歳にして日米通算200勝を達成したのは、取材者のひとりとして当にうれしい。 7月29日現在、通算成績は200勝181敗。10回勝って、9回負けることを20年間繰り返してきたことになる。2007年までの広島前期、そしてメジャーでも決して打線の援護に恵まれなかったことを考えると、いかにも黒田らしい、地道なキャリアを反映した成績だと思う。 200勝はひとつの区切りだけあって、人もホッとしたとは思うが、昨年Number878号で単独取材に応じてくれた時には、違う記録の方に誇りを持っていた。 それは日米通算投球回数である。昨季の

    勝ち星よりも黒田博樹が誇る数字。日米通算「10000アウト」という勲章。(生島淳)