東京大学大学院情報学環の特任助教の研谷紀夫氏(以下、研谷氏)が、2009年2月に『デジタルアーカイブにおける「資料基盤」統合化モデルの研究』(以下、『DA研究』)を勉誠出版から出版されました。今までデジタルアーカイブを博士論文のタイトルにしているのは、国立国会図書館の博士論文から検索したところでは卞彰秀(ビョン・チャンス, 京都市立芸術大学, 2003)*1と権修珍(ゴン・スウジン, 立命館大学, 2005)*2、と研谷氏の3人でした。研谷氏が2007年に同大学院学際情報学で発表した博士論文が、初めて書籍化されたのですが、デジタルアーカイブという言葉が日本に生まれて約15年が経過し、デジタルアーカイブ推進協議会が閉じて3年、文化資源情報を未来につなげるデジタルアーカイブにとって、次の時代への礎となる一冊となっています。この本に込めた研谷氏の思いや展望を伺いました。(2009年6月30日 東