1995年1月17日に起こった阪神大震災から10年──いくつかの新聞からコメントを頼まれたので、その要約を書いてみます。 震災後の、あの暗闇のガレキの中で、避難所で、校庭の隅で、男たちによるレイプ事件は頻発していたのにもかかわらず、それらは一切報道されず、社会問題として浮上してきませんでした。 いま、中越地震、スマトラ沖大地震と矢継ぎ早に災害が起こり、インド洋大津波で両親を失った孤児たちが「人身売買」などに巻き込まれるケースが相次いでいることから、インドネシア、スリランカ、インドで子どもの登録制度が開始されたといいます。 大災害で最も大きな被害を受けるのは子ども、高齢者、女性、障害をもつ人々、そして外国人労働者といった社会的弱者です。 ■避難所で見たこと、聞いたこと── 10年前、あの阪神大震災が起こった直後、そして4月の1週間を私はボランティアとして神戸、尼崎、西宮の避難所になっていた学