フィクションですよフィクション。 真に受ける人が皆無であるという保証はないので最初に念を押しておきます。 =========== 前由検事によるモノローグ 「特捜部に身を置いてよく分かった。検察の、特に特捜部の捜査手法は異常だ。 「今のような、密室で取り調べを行い、調書を先に作っておいて署名させるというやり方はおかしいに決まっている。 「このままでは、いつか検察の威信も地に墜ちることは確実だ。 「何か、何かいい案はないか。。。 「やはり、取り調べを可視化するしかない。 「俺は、ストーリーは上司の言うとおりの内容で、どんなバカな裁判官が読んでも、『これは捏造だ』と分かるように、調書を書いてきた。 「何のため? もちろん、特捜検事の取調が異常なものであることを裁判官に、そして傍聴記事を通じて国民に伝えるためだ。 「しかし、これまで俺が調書を書いてきた事件では、裁判官はみな想像を絶するバカばかり