露骨な性差別、セクハラ事件が頻繁に起こる昨今。それでも、そういった事実を頑迷に認めたくないという人たちがいる。財務省セクハラ騒動の際にも、中高年幹部を集めてセクハラについて研修をした様子が報道されたが、あれは本当に効果があったのだろうか? 大人になってから、それは人権侵害だと教えたところで、差別的な態度は直らないのではないか? と疑問に思う。 ジェンダー差別について発言を続ける太田啓子弁護士に、これから社会に出ていく子どもたちにどのようにこの現状を教えていったらいいのか、性差別の社会と親子でどう向き合うか、お話をうかがった。 今回のテーマは、〈わが子を性差別や性暴力の加害者にしないために〉ですが、これは私が、二人の息子を育てる中で日々、考えていることでもあります。息子たちは今、小学校4年生と1年生。彼らが成長したときに、平気で性差別的なことを口にするような男性になってしまったらどうしよう─