「バルサが強すぎると、それはそれでネタがなくて困る」 リーガ記録の勝点99を叩きだした昨季を上回るペースで首位を独走する今季のバルセロナは、そんな贅沢なぼやきが番記者達から聞こえてくるほどに強い。 カンプノウでは毎試合お決まりの圧勝劇が繰り返され、「○○連勝」といった記録更新の話題ももはや新鮮味を失ってしまった。ピッチ外に目を向けても、前任のジョアン・ラポルタと違って大人しいサンドロ・ロセイ会長からは優等生発言しか聞こえてこないし、イブラヒモビッチのような悪童がいなくなったロッカールームからも面白いネタは出てこない。 そんな平穏過ぎる日々が続くなか、各スポーツ紙のバルサ面で最もよく目にする名前がセスク・ファブレガスだった。 昨夏バルサから移籍金4000万ユーロ(約45億円)のオファーを受けた際、アーセナルのヴェンゲル監督は1年後のバルサ移籍を認めることでセスクの慰留に成功した。この時点では