防衛省のシンクタンク・防衛研究所は10日、日本周辺の安全保障環境を分析した「東アジア戦略概観2015」を発表した。昨年5、6月に発生した中国軍戦闘機による自衛隊機への異常接近などを挙げ、「東シナ海においても安全保障上のリスクは、急速に高まっている」と警鐘を鳴らした。北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を保有する可能性にも触れた。 中国に関しては、米国との「新型大国関係」構築が米側の警戒のため進まないことを受け、アジアインフラ投資銀行(AIIB)などを利用して中東、欧州諸国などとの経済関係を強化する「周辺外交」を展開していると指摘。これにより、米国とそれ以外の諸国との間に「くさびを打ち込むことを狙っている」と分析した。 また、習近平国家主席が昨年7月、北朝鮮より先に韓国を訪問したことに関しては「対日包囲網の構築、日米韓3カ国の協調への揺さぶりが中国の意図として考えられよう」とした。ただ
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